第111話 2020/2/2 CMとか

 今日は早起きだった。4時に目が覚めた。そこから小説を書いて、6時くらいまでは覚えているのだが、また寝落ちしてしまった。そして気付いたら10時。これは早起きしたと言っていいのだろうか。何か損した気分なのだが。

 そういえば今日は2020/02/02か。回文だな。もしかしたら世の中的には何かイベントがあるのかも知れないが、ここではもちろん何もない。ただの日曜日である。


 人間の頭は不思議なもので、難しいか簡単か、理解するのが困難か容易かという事と、興味が引かれるかどうかはまったく別の話である。どう考えても難しい、理解が困難な事柄であっても、興味が引かれれば何とか自分の理解力の及ぶ範囲で理解しようと努力するのだが、沢山の人が理解している、おそらくは理解が容易な事柄であっても、興味が引かれなければ理解しようとすらしない。

 たとえば、いま虫けらはこの文章をPCで書いているが、この機械を理解するのはどう考えても難しい。ハッキリ言って理解できない事だらけである。なのに自分の目的にかなう範囲については、十分な理解はしなくとも何とか使う事はできている。

 現代のPCの性能的に考えれば、家中の家電をつなぎ、各種センサーと組み合わせる事で、オリジナルのスマートホームを作ることは可能である。その程度の事は楽勝でできるスペックのコンピューターを所有しながら、実際にはほぼ文章を書く以外に使っていない。宝の持ち腐れも良いところであろう。

 しかし技術的に可能であっても、興味は引かれない。脳がその理解を欲しないのだ。何故そうなるのかは自分でもよくわからない。同じような事はPC以外でも起こる。スポーツなどが好例だ。虫けらは最近見なくなったとは言え、そこそこ野球が好きであるから、よほど特殊で難解なルールでなければ――インフィールドフライの成立する要件とか――まあ理解している。

 ただルールの複雑さという観点に立てば、野球のルールはあらゆるスポーツの中でも、かなり複雑な方だろう。サッカーと比べれば――オフサイドという魔物がいるとは言え――こちらの方がシンプルでわかりやすい。だがそれならサッカーに興味が持てるかと言われると、それはまったく別の話なのだ。

 とは言え、それでもサッカーが何をすれば点が入るかくらいは理解しているのだが、世の中にはそれすらも理解できないスポーツもある。その筆頭がアメリカンフットボールである。だが普通に考えて、アメリカ人があれだけ熱狂しているのだ。少なくとも虫けらが野球を理解している程度には、アメリカ人もアメリカンフットボールを理解してるはずだ。ならばそれほど極端に難解なルールであるはずがない。虫けらの頭でも理解できるはずだ。なのにまったくわからないのは、まったく興味が湧かないためである。

 アメリカンフットボールと言えば、『アイシールド21』という漫画があった。漫画の方は読んでいないが、アニメは見た記憶がある。にもかかわらず、ルールはまったく理解していない。前世でアメリカンフットボールの選手によほど酷い目にでも遭ったのかと思うレベルで、全然頭に入ってこないのだから仕方ない。

 そんなアメリカンフットボールの事をまったく知らない虫けらであっても、名前くらいは知っているイベントが『スーパーボウル』である。スーパーボウルのハーフタイムには有名芸能人のライブがあったり、特別なCMが流れたりするという話題は毎年耳目にする。特にCMは一枠何億円というレベルの高額となる。そこではアメリカを、いや世界を代表する有名企業が趣向を凝らしたCMを毎年流すのだ。

 だが現地時間の2日に行われる今年のスーパーボウルでは、そこに個人のCMが流れる。内容は獣医学研究への寄付を呼びかける広告。ガンに冒された愛犬のゴールデンレトリバーをウィスコンシン大学獣医学部に救われた自動車部品メーカーのCEO(最高経営責任者)が、感謝と犬のガンについての啓発を目的に、600万ドル(約6億5000万円)で広告枠を購入したという。

 ちなみに何故その金額を直接大学に寄付しなかったのか、とのメディアの質問に対し、「視聴者に寄付を通じてサポートを示してほしいからだ」(CNN)と答えている。これは賢い。600万ドル寄付をしても、それはいずれ使い切ってしまう。だがCMを、それもスーパーボウルで流してアメリカ全土に周知できれば、それ以上の、しかも継続的な寄付が期待できる。スーパーボウルの視聴者数が600万人なんて事はないからな、平均して視聴者1人当たり1ドルの寄付があれば、600万ドルどころの騒ぎではない凄い金額が集まるだろう。

 日本でも誰かこういう事をしてくれる金持ちは居ないものだろうか。まあ日本の場合、スーパーボウルに匹敵するイベントがないという問題があるのだけれど。夏の甲子園くらいか。人件費を削る事に汲々とする経営者は多いが、感謝のために高校野球のCM枠を買うような経営者は居ないかなあ。そもそも感謝などというものに興味がない、理解を欲しないのかも知れない。


 インドネシアには野生のワニがいるのだが、中部スラウェシ州には数年前からオートバイのタイヤが首に嵌まった体長4メートルほどのワニがいる。州の天然資源保全室は、このタイヤを外せたら懸賞金を出すと表明しているらしい。

 しかしその金額は不明で、天然資源保全室の責任者がポケットマネーで支払うという。また参加資格について、「野生動物の救出経験があり、その保護への熱意がある人で、ワニ捕獲の素人は対象外」(AFP)だそうだ。

 これ懸賞金支払う気あるのかね。単なるアリバイ作りのような気がする。タイヤを外してくれる者が居れば儲けもの、居なくてもやるだけの事はやったと言い訳をするための懸賞金じゃなかろうか。

 天然資源保全室は財政難らしいが、ワニに罪がある訳でもなかろう。何とかしてやってもらいたいところなのだが。


 アメリカのトランプ大統領の弾劾裁判では注目されていたボルトン前大統領補佐官の証人招致が否決され、トランプ大統領に無罪評決が出される事がほぼ決定した。まあ最初からわかり切っていた話である。驚くには値しない。


 大統領と言えばロシアのプーチン大統領が先般改憲案を提出したが、この目的についてどう考えるか、独立系の調査機関がロシア国民に世論調査を行ったところ、

・退任後の権力保持など自分の利益のため:47%

・国家システムの改善など国民の利益のため:44%

・回答困難:9%

 と、ほぼ二分されたそうだ。ロシア人の政治意識は、想像以上に健全だと思うところ。中国で同様の事が起きて世論調査を行えば、9割くらい国家主席バンザイになるのではないか。アメリカやイギリスなら半々になる気がする。果たして日本はどうだろう。


 今日はこんなところで。大きめのネタがあると楽だなと思う次第。

 昨日、というか昨夜から今朝にかけて、4000文字ほど書けた。ミステリーは謎解きに入っているから、ほとんど会話文なので文字数は稼げる。今日も何とか頑張りたいところ。

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