第85話 2020/1/7 正体不明とか

 本日は7時半起き。人並みの時間に起きられると気分が良い。早起きしたからって別に何ができるわけでもないのだが、とりあえず米を炊いた。豚バラ大根を煮てあるので、今日の昼はそれを食おう。


 去年の暮れ頃、「慮る」がTwitterで話題になった。あるスポーツ新聞の記事の中で「おもんぱかる」と書かれてあったのを見つけた者が「おもんぱかるって何wwぱかるってww何でこんな間違いするのww」みたいに喜んでしまったのだ。言うまでもなく、「おもんぱかる」は正しい言葉である。「おもんばかる」でも間違いではないらしいが、辞書などで最初に出て来る読みは「おもんぱかる」となっている。

 なお、何故「ぱ」なのかという問いに、日本語では「ん」の前後は半濁音の方が聞き取りやすいから、と解説してあるブログなどがあるが、この説には首をかしげる。たとえば「新聞」とか「順番」とか「勘弁」がそんなに聞き取りにくいか。「一本」は「いっぽん」だが、「三本」は「さんぼん」の方が聞き取りやすかろう。

 とは言え、言葉は変化して行くものだからな。「おもんぱかる」は、いつか「おもんばかる」に完全に取って代わられるのかも知れない。

 時を経て読み方の変わった言葉の一つに、「正体」がある。いまはみな「しょうたい」と読むが、古くは「しょうだい」であったらしい。言葉の意味は、今も昔も「隠された本当の姿」である。なお「せいたい」と読むとまったく別の意味を持つ言葉となる。

 正体がわからなければ、それは正体不明。いま中国で正体不明の肺炎が流行しているのだそうな。おそらくウイルス性肺炎であろうとは言われているが、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)とは別であるという。地元メディアがSARSであると報じたようなのだが、誤報であったのか、少なくとも日本国内ではまだ正体不明・原因不明の謎の肺炎となっている。

 現時点で流行しているのは武漢市内のみ、患者数はいまのところ59人で、うち7人が重症だという。人から人への感染はまだ確認されていない。日本の厚生労働省は武漢を訪れた帰国者に対し、せきや発熱といった症状がある場合には速やかに医療機関を受診し、渡航歴を申告するよう呼びかけている。

 しかしぶっちゃけた話、どうなんだこれ。SARSではないとの中国当局の主張を鵜呑みにするしかないのだろうか。どこまで信用できるのかね。また慌てて空港で水際作戦やらなきゃならん事態にならねば良いのだが。


 イランの革命防衛隊傘下のコッズ部隊のソレイマニ司令官、「の」ばっかりの汚い文章になってしまうが、とにかくその司令官がアメリカに殺されて、様々な動きが表面化している。

 まず司令官が殺されたイラクでは、駐留する外国軍への撤退を要請する決議を議会が可決した。イラク国内にはIS掃討を名目として、アメリカ軍を初めとする有志連合の軍隊が駐留しているが、これらに撤退しろというのだ。もちろん決議が可決されたからといって法的拘束力があるとは限らないが、イラク暫定政権のアブドルマハディ首相は、米軍の撤退に支持を表明している。

 これに対してアメリカのトランプ大統領は、大統領専用機『エアフォースワン』で記者団に対し、

「我々はあそこに、ものすごく高い空軍基地を置いている。建てるのに何十億ドルもかかった。向こうが払い戻さない限り、出て行かない」

「向こうが一度も見たことがないような制裁を科す。イランへの制裁がやや穏やかに見えるほどのをやる」(以上BBC)

 と述べている。まあ穏やかに言って脅迫である。

 また、トランプ大統領は先般このようなツイートをした。

「これは警告だ。イランがアメリカ人、またはアメリカの資産を攻撃した場合、アメリカはイランとイランの文化にとってきわめて重要な52カ所に対して迅速に、そして非常に激しい攻撃を加える。アメリカはこれ以上、脅しを受けない!」(Newsweek)

 これについて内外から「文化財を破壊するのは戦争犯罪だ」との批判の声が上がっているのだが、トランプ氏は一蹴した。

「彼らは米国民を殺害できる。米国民を拷問し障害を負わせることも、道路脇に仕掛けた爆弾で米国民を吹き飛ばすこともできる。それなのに、われわれは彼らの文化遺産に触れることもできないというのか? そうはいかない」(AFP)

 さらに、ソレイマニ司令官への攻撃について、事前に議会への通告がなかったとの批判に対しては、そんな法的な決まりはなく、仮にイランを攻撃する事になったとしても、Twitterに書き込めばそれが事前通告となるとの味方を示した。そんな重要なものとして扱われるのはTwitterとしても本意ではない、というか実際ありがた迷惑ではないかと思うのだが、現職アメリカ大統領を垢バンする訳にも行かんだろうし、中の人は大変だなと同情する。

 こういったトランプ大統領の強圧的な動きには、アメリカの野党民主党はもちろん、ドイツの外相などからも批判的な声が上がっている。まして中東のイスラム教シーア派勢力圏においてをや。

 今回のソレイマニ司令官殺害について、アメリカ側に正義がないとは思わない。実際革命防衛隊もコッズ部隊もアメリカに敵対しているし、過去にアメリカ兵の死亡に関与した事は何度もあるのだろう。しかし実際に殺すに際して、あるいはその後の行動について、アメリカ側、特にトランプ大統領に脇の甘さはなかったか。なかったどころか、ガバガバだったのではないか。

 暗殺に成功したなら、後は知らぬ存ぜぬで押し通せば良かったろうに、何故これ見よがしに発表してしまったのか。国際政治の世界において、正直は必ずしも美徳ではない。黙っておいた方が良い場合も多々あるのだ。

 さて、これからどうなるのだろう。普通に考えれば、そう簡単に全面戦争など起きないのだろうが、すでに普通の状況ではないしな。ましてトランプ氏は普通の大統領ではないので、予想をしても意味がない。せいぜい神仏にでも手を合わせて平和を祈るくらいしか、できる事は残っていないのかも知れない。


 日本維新の会の下地幹郎衆院議員が中国企業から100万円受け取ったとか、三宅雪子元衆議院議員が自殺したとか、いまの日本の政治関連には普段ならかなりデカいはずの話題が転がっているのだが、イランとゴーンでほぼ誰も気にしない。まったく間が良いのか悪いのか。まあ、そう言う虫けらもスルーしているのだが。


 フィンランドといえば、先般34歳のマリン首相が就任したことで話題になったが、そのマリン首相が、週休3日制の導入を検討する事を表明した。1日6時間労働制も検討するとのこと。

 21世紀だからな。もう世界中がこういう方向に進んでも良いように思うものの、なかなか思うようには進まない。イロイロ難しい問題はあるのだろうけれど、国として方針を示せるのは羨ましい限り。日本でこういうリーダーシップを取ってくれる人が首相になるのは、いつの日だろう。


 今日はこんなところか。豚バラ大根が美味くて飯が進む。腹がはちきれそうだ。

 書く方は、あまり順調とは言えない。昨日も1000文字ほどしか書けていない。それなりに頑張ってはいるのだが、どうにも空回っているような気がする。何とかしないとな。まあ焦って何がどうなるものでもないのだろうけれど。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る