第86話 2020/1/8 ノース人とか
本日は9時半起き。本当は4時頃に大雨の音で目が覚めたのだが、二度寝してしまった。台風並みの風で家が揺れている。気温は高いので体は楽ではあるものの、何とも気が落ち着かない。低気圧はもう通過しているのだから、とっとと風も止めばいいのに。
普段聞き慣れない国名や地域名のついた「○○人」という名称が耳目に触れると、宇宙人を想起してしまうのはウルトラシリーズの影響だろう。『ノース人』と聞いて氷に閉ざされた惑星ノースからやって来た、体毛の長い灰色の異星人を思い浮かべたのだが、実際にはノルウェーを中心とした北欧に広がる古代スカンディナビアの人々を指すらしい。
そのノース人はかつてグリーンランドにも大勢暮らしていた。しかし、15世紀に社会が丸ごと忽然と消滅した。その理由は長らく謎とされてきたのだが、2日に学術誌「クォータナリー・サイエンス・レビューズ」に掲載された論文によると、セイウチの乱獲が衰退の大きな原因のひとつであるらしい。
中世ヨーロッパにおいては、北極圏で獲れるセイウチの牙の加工品が珍重されていたのだそうな。それは氷に閉ざされたグリーンランドに暮らすノース人には貴重な収入源であり、鉄や材木を入手するには必要な特産品であった。だが13世紀、事態は一変する。ヨーロッパに大量の象牙が流入してきたのだ。
そうなれば、あとは経済原理である。セイウチの牙の値段は下がり、収入を安定させるにはより多くのセイウチを獲らなければならない。それは乱獲となり、セイウチの数が減る。セイウチが減れば牙も取れなくなり、収入源が途絶えてしまう。結果グリーンランドのノース人社会全体が衰退し、やがて消滅したのだ。
無論、それだけが原因ではない。AFPの記事によれば「北半球が小氷期に見舞われたことに伴う気候変動や、持続不可能な農業技術など他の要因も関係している可能性が高い」らしい。しかしやはり収入源を断たれたのは大きかったろう。
収入の手立てを1本にしてしまうと、どうしてもハイリスクとなる。遺伝情報に多様性がなくなると生物が絶滅してしまうのと同じく、収入源にも多様性がないと、一発で社会そのものが滅ぶ。まして個人の家庭をや。グリーンランドのノース人社会の消滅は、リスク分散の大切さを教えてくれているのかも知れない。
……とは言えなあ、普通の家庭では収入源は1本しかないのが普通である。夫婦共働きでも2本だ。リスク分散なんてどうすれば良いのやら。ある程度収入に余裕があっても、銀行口座を複数持ったり、株などに投資したりする程度だろう。社会全体が衰退したら、どうにも手の打ちようなどない。
初期ウルトラシリーズには故郷の惑星が衰退して地球に侵略してくる宇宙人がときどきいたが、いずれ地球全体が衰退する日がやって来るのかも知れない。そのとき地球人はどうするのだろう。やはり船団を率いて他の惑星を侵略するのか。巨大ヒーローの放つ光線によって地球人が全滅する様が見えるようである。
イラク国内にある、少なくとも2箇所の米軍駐留基地に対し、イランが弾道ミサイルによる攻撃を加えた模様。とりあえず現時点では、被害者について報じられていない。イランの革命防衛隊が国営テレビを通じて声明を発表した。作戦名は「殉教者ソレイマニ」、先般のコッズ部隊司令官の殺害に対する報復だという。
まあ基地への攻撃と言っても、実際のところ、基地のどの辺への攻撃なのかというのが問題だ。基地内の居住区画のど真ん中を狙ったのか、滑走路の端っこを狙ったのかで意味が違ってくる。
もしイランが大戦争を起こすつもりなら、いきなりイスラエルにでも爆撃を加えたかも知れない。何だかんだ言ったところで、やはりイランも戦争を起こすつもりはないのだろうか。だとすればありがたいのだが。
このような中東情勢を受け、日本政府は11日から予定されていた安倍首相の中東歴訪を中止すると発表した。まあ、いま様子見するのは仕方なかろう。この段階で日本の首相が中東を訪れても、ただ危ないだけで得る物はないのではないか。
まだアメリカもイランも相手の出方をうかがっているところだ。しばらくは散発的な小競り合いが続くだろう。それが小競り合いのまま膠着するようなら、日本が踏み込んで意味があるやも知れない。大規模戦闘に拡大するようなら、距離を置いて中立を保つべきだ。しかし全面戦争になれば、アメリカ側に立つしかない。
とにかくいまは見極めの時期だ。迂闊に動かないのは正しいと思うところ。
昨日7日、自民党の世耕弘成参院幹事長は記者会見で、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業に関連する汚職事件について、
「現職の国会議員が逮捕されたという状況で、国会でも大きなテーマになってくる」
「政治とカネの問題は長らく議論されてきた中で、政治資金規正法が確立された。国会議員という役職を務めるにあたっては、この政治資金規正法にのっとった資金の処理をしていかなければいけない。そのことに尽きる」(以上産経新聞)
と述べたそうだ。
言葉通りの意味に捉えるなら自民党の自浄作用の表れとも取れそうだが、さすがにそこまで期待はできない。自民党は大所帯であるからな、一枚岩ではない。各派閥間、あるいは世代間などで権力闘争が行われている。この発言も何らかの綱引きの一環であると考えるのが妥当ではないか。
世耕氏は参議院議員だが、次の次の次くらいには首相候補として名前が出て来るはずの人物だ。本当に首相になれるか、候補のまま終わるかはいまの段階では不明であるものの、何にせよ自民党内でもそれなりの立場を固めるだろう。まったく何の政治的思惑もなしにこんな事は言わないと思うのだが。
今日はこんな所か。風の音が集中力を削る。イライラする。
昨日もあまり書けなかった。1500文字以下だ。こんな事では先が思いやられるな。何とか頑張らないと。はあ、ため息ばかり出て来る始末。
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