第79話 2020/1/1 自切とか

 新年明けましておめでとうございます。旧年中はお世話になりました。本年もまたよろしくお願い致します。

 さて本日は4時半起き。一年の計は元旦にあり。早起き出来る一年だと良いのだけれど。昨日は年越そばを食わないつもりだったのだが、夕方小腹が空いてサッポロ一番を食べてしまった。アレが年越そばの代わりと言えなくもない。細く長く生きられますように。しかし朝から冷え込んでいる。これは犬が散歩に行きたがらないかも知れないな。


 自切とは自然界に広く見られる行動または反応で、主に外敵から逃げるための攪乱の手段として、自らの肉体の一部を切り取る。トカゲの尻尾が切れるのがもっとも有名であるが、他に昆虫類や水棲の節足動物、ちょっと変わったところではカタツムリの中にも自切するものがあるらしい。

 しかし自切するのが小動物ばかりとは限らない。人間も個体レベルで自切はしないが、集団や組織を作ると頻繁に自切する。問題が起こると、誰か弱い立場の人間にすべておっかぶせて切り捨てるのだ。

 もっとも、自切が常に有効な手段であるとは限らない。小動物の場合でも自切をしたから100%逃げ切れるというものではないし、人間の組織の場合でもそれは同じだ。たとえば日産はカルロス・ゴーンを排除して自切したつもりだったのだろうが、切り取った部分がデカ過ぎて本体が死にかけている。何事にも規模とタイミングがあるのだ。それを切り捨てても本体が安全に生き残れる態勢を整えて初めて自切は効力を持つ。やればいいというものではない。

 さて2018年の11月、中国でHIVに耐性を持つよう遺伝子操作された人間の胚から双子が誕生したと話題になったが、この件に関し12月30日、深圳の裁判所は研究者3人にそれぞれ懲役3年と罰金300万元(約4700万円)、懲役2年と罰金100万元(約1550万円)、執行猶予付きの懲役1年半と罰金50万元(約775万円)を言い渡した。

 裁判所に曰く、

「医師の資格を得ずに利益を追求し、科学研究や医療管理に関する国の規則に故意に違反して、科学と医学の倫理の最低ラインを越えた。遺伝子編集技術を生殖医療に性急に応用し、医療を混乱させた」(CNN)

 とのこと。つまり平たく言えば金目当てに遺伝子操作技術を使ったと言いたいのだろうが、さて、本当にこの3人の研究者が自分たちで勝手に医療行為を行ったのだろうか。誰にも相談も報告もなしに? 助言も指示もなく? んー?

 どうも信用できない。報道を見る限り3人は容疑を認めているという事だが、否認するという選択肢はあったのか。もしかしたら最初からなかったのではないか。麻雀で「通らばリーチ」などと言う言葉があるが、遺伝子編集した子供の存在を世界に発表して、もしそれが通ったら名声を独占できるぞ、と焚きつけ煽った者はどこにも居なかったのだろうか。共産党の上の方とかに。

 偏見だと言われるかも知れないが、嘘臭く思えて仕方ない。そんな勝手な研究ができるほど自由闊達な空気が中国にあるとはどうしても思えない。あの監視社会でどうしてそんな事ができよう。

 そもそも秘密裏の研究に成功していたのだとしたら、何故自分からネット上に情報を公開したのか。賞賛されると思ったから? それは中国国内に居ながら共産党を敵に回してまでも欲しい賞賛なのか? どうにもやってる事がちぐはぐに思える。しかしもしこの研究が共産党の指示なら、矛盾なくスッキリ収まるのではないか。

 まあ、真相は闇の中だ。二度と表に出て来る事はあるまい。我々の視界には切られて踊るトカゲの尻尾しか見えないのだから。。


 イラク国内のイスラム教シーア派武装勢力『カタイブ・ヒズボラ』をアメリカ軍が攻撃した話題は先月30日に取り上げた。カタイブ・ヒズボラはイランのコッズ部隊から支援を受けているのでイランとアメリカの間がさらに険悪になるのでは、と書いたのだが、基本的な、当たり前過ぎるくらいに当たり前の事を見落としていた。

 この攻撃に対し、イラクの国民がアメリカに対して反発しているのだそうな。まあ、そりゃそうだ。イラク国内の事なんだから。30日にイラクの首相府は「米国によるイラク部隊への攻撃には敵意があり、容認できず、深刻な結果をもたらす」(ロイター)とアメリカを強く非難、そして31日にはバグダッドのアメリカ大使館周辺で抗議デモが発生、デモ隊が大使館を襲撃する事態になった。

 アメリカのトランプ大統領はこのデモがイランに煽動されたとTwitterで主張している。それは見当外れではないかも知れない。それに現在のイラクは一応アメリカの同盟国である。その国民をそうそう非難していては後々面倒になる。イランにすべておっかぶせるのがアメリカ側にとっては適切なのだろう。

 とは言え、もしイランが煽動しなくてもこのデモが発生していた可能性はある。アメリカは所詮中東では余所者なのだ。何か住民の気に入らない事をすれば、出て行けと言われるのは当然と言える。サダム・フセインから解放してくれた、などとイラク人は思っていないのではないか。国中が荒廃した現状よりも、フセイン時代の方がマシだったと思う人々が居ても不思議はない。

 今回の空爆によって、アメリカは対イラク政策を見直さねばならないかも知れない。対イラクを見直せば、対イランも、対シリアも、あるいは対アフガニスタンも、この辺の諸国への対応をドミノ式に見直さねばならなくなるやも知れない。そうなればペルシャ湾やホルムズ海峡などで活動している、いわゆる『有志連合』にも影響が出る可能性だってある。ちょっと迂闊だったのではないか。

 無論アメリカにだってメンツはある。攻撃されてアメリカ人が死んだのに、ニコニコ笑顔で放置する訳には行くまい。しかしもうちょっと上手いやり方はなかったのだろうか。

 イラク人の間からは今回のアメリカの攻撃をテロだと主張する声が上がっているらしい。確かにそれはイランに近しい人々からの声だろうが、そんな声が聞こえている以上、今後アメリカの行動に説得力を感じてくれるイラク人は減るだろう。そこまで読んで作戦を提案してくれる人物は、いまのトランプ政権には居ないのではないか。専門家を排除してイエスマンを並べれば、こうなる事はわかりそうに思うのだが。


 初詣のついでに初買い物でもしようかと思ったら、ホームセンターは軒並み休みであった。まあ元日だからな。仕方ない。そう急いで必要な物がある訳でもなし、またの機会にすれば良かろう。一応コンビニで乾電池だけ買ってきた。

 昨日はほとんど書けていない。集中力なんてなかったしな。とりあえず一太郎を起動させただけでも良しとしよう。改めて今日から頑張る。あ、頑張ると言えば、ガンバの冒険のDVDブックを買ったまま触っていない。三が日の間に見るか。

 そんな訳で4日から頑張るとしよう。


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