第29話 2019/11/12 国籍とか

 今朝は3時起き。睡眠時間4時間ほどか。眠くて眠くてたまらん。

 ドキドキ、ドキドキ。目が覚めた瞬間にメーラーの画面が目に入る。Yahoo!とヨドバシから買い物メールが届いていた。薄らとした記憶を探ると、確かに買っていた。中身的にはまあ必要な物で、無駄遣いとは言えないのだが、ちょっと心臓に悪い。クレジットカードを持っていると大変に便利ではあるものの、こういう想定外の買い物が突然発生する事がある。怖い怖い。気をつけねば。


 国籍というものは、時として厄介になる。もちろん国籍自体は大切なものだ。国籍こそ国家という集団のメンバーシップであり、国民として行政サービスを特権的に受けるための必須条件であるのだから。虫けらなど、日本国籍がなければとっくに死んでいるだろう。

 国籍の取得には大きく分けて、血統主義と出生地主義がある。血統主義は日本が代表的な国であり、両親のどちらかが日本国籍保有者であるとき、生まれた子供は自動的に日本国籍を保有する。

 対してアメリカやカナダなどは出生地主義である。国内で生まれた子供は、親の国籍に関わらず、出生国の国籍を自動的に保有する。この出生地主義に異を唱えているのがトランプ大統領である。アメリカに忠誠を誓わない人間の子供が、アメリカ国内で生まれたというだけの理由でアメリカ人として保護されるのはおかしい、というのだ。トランプ大統領は嫌いだが、これについては理解出来る。

 なお、日本人がアメリカ滞在中に子供を産むと、産まれた子供には日米の両国籍が自動的に与えられ、一定期間内にそのどちらかを選択しなければならない。最近ではテニスの大坂なおみ選手が日本国籍を選択したという話題もあった。

 さて、トルコ内務省は11日、アメリカ人を1人、アメリカ本国へ送還した。当たり前の事のように思えるかも知れないが、これをアメリカは苦々しく思っている。何故ならこのアメリカ国籍を持った人物は、ISの思想に賛同し参加した者、つまり平たく言えばテロリストの仲間であったから。

 送還されたことにより、アメリカは、アメリカ相手にテロ行為を仕掛ける可能性の高い人物を、アメリカ国内に受け入れざるを得なくなってしまった。何せ相手はアメリカ国内で生まれたアメリカ人であり、アメリカ政府の保護下に暮らす権利を持っている。無論、アメリカ国内に入った時点で拘束し、刑務所に放り込む事は可能だが、それをやると刑務所内でイスラム過激派思想が広まる恐れがある。さて、どうすれば良いというのか。

 トルコは他に、フランスに11人、ドイツに7人のIS参加者を送還する予定である。それ以外にはアイルランドやデンマークなどにも。最初は戦闘員ではなく女性や子供かららしいが、関係国は困っている。

 たとえばフランスは、今年6月にフランス国籍を持つIS戦闘員がイラクで裁判にかけられたとき、それについて事実上見て見ぬ振りをした。IS戦闘員がイラクで裁判にかけられれば死刑になる可能性が高いにも関わらずである。それはそうだ、フランスをはじめとするEU加盟国は死刑を廃止している。外国で『処分』してくれるのなら、もっけの幸いというのが本音なのだろう。生きたまま送り返されても、手に余るのだ。

 ちなみにイギリスではISに参加するために出国したイギリス国籍の女性がイギリスに戻りたいと主張したとき、市民権を剥奪した。市民権と国籍の関係はややこしくて説明できないのだが、国籍は剥奪できないものの、市民権は剥奪できるのだろう。市民権を剥奪されるという事は、行動や思想、財産の自由が保障されなくなるという事であり、事実上国民としての生活が認められないという事となる。

 とは言え、悪い国民も国民である事は間違いない。処分するのもまた国家の務めであろう。「うちは死刑制度ないから、そっちで適当にやっといて」は卑怯千万甚だしい。各国が責任を持って受け入れ、処分すべきである。「死刑制度がないから無理」は通じない。それなら死刑制度をなくした事が間違いであったという事だ。

 トルコのやり口に気に入らない部分がない訳ではないが、この件に関してはトルコの側に正義があると思う。ISの思想に賛同する者を自国から出したくないのなら、そうなる可能性のある人間を国民にしない工夫が求められよう。それを無責任に放置して、結果テロリストが出て来たら「うちは知らない」は勝手すぎる。自国の責任の下に、罪に応じた厳正な処分を期待したい。


 さてトルコはシリアに軍事侵攻しており、この先クルド人自治区で逮捕されていたIS戦闘員の中から、欧米各国に送り返される連中が出て来るのではないかと関係国は戦々恐々としているのだが、そのシリアで政府軍やロシア軍の空爆の中、救助ボランティアを行っていた団体が、いわゆるホワイト・ヘルメットことシリア民間防衛隊である。

 ホワイト・ヘルメットはただ救助するだけではなく、アサド政権側の攻撃による民間人への被害の様子などを映像で世界中に配信し、その残虐非道さを訴えた。ただその一方で、実際に現地で活動を行うために、ヌスラ戦線をはじめとするイスラム過激派との結びつきがあったともささやかれている。日本で言うならヤクザに一言断りを入れる、みたいな感じであるが、それを根拠にロシアやシリアはホワイト・ヘルメットをテロ組織に認定している。

 ホワイト・ヘルメットの配信する悲惨な映像を、アサド政権はプロパガンダと非難するが、それは一切毛の先程も根拠のない事ではないのだ。もっとも、だからといってロシアやアサド政権側の主張が正当かどうかはまったく別の話なのだが。

 そんなホワイト・ヘルメットの創設に尽力したイギリス人の男性が、トルコのイスタンブールで死亡した。死因は不明だが、頭と脚を骨折した死体として自宅前で見つかったらしい。彼はここのところ睡眠薬と抗鬱剤を処方されていたとの報道もある。まあ、これがロシアなら物凄く疑わしいと感じるところなのだが、トルコだとどうだろう。普通に飛び降り自殺なのかも知れない。


 今年4月に東京の池袋で車を暴走させ、2人が死亡、10人が負傷する事件を起こした件の上級国民氏が、本日過失運転致死傷の容疑で書類送検されたのだそうな。7ヶ月か。さぞや立派な書類が作成できたのだろう。しかし書類ばかり立派であってもな。これで不起訴とかになると、さすがにイロイロ反発も予想されよう。検察も空気を読んで頂きたいものである。

 そう言えば上級国民は候補に上がっていたが、飯塚アタックは流行語大賞の候補に選ばれていなかった。ネットではよく見かけたのだが、少し残念。


 さすがに今日は一日が長い。午前中に買い物にも行けたし、当分は家から出なくても済むかな。

 小説は1日2000文字のペースが続いている。何か切っ掛けがあれば、ちょっと爆発しそうな雰囲気もあるのだが、なかなかその切っ掛けが見つからない。うーむ。まあ、まだ序盤だしな。もうしばらく続けてみよう。

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