第13話 2019/10/27 本日休業
本日は9時半起き。日曜日なのでやる気が出ない。まあ、普段は曜日などまったく意識しない生活をしているのだが、体の低調に周囲の静けさが重なると、そこに理由を求めてしまうのだ。そんな訳で本日は休業。
日曜日は海外系のニュースサイトも更新数が減ったり更新がなかったりするからな。ネタが見つけにくいという事もある。何か面白い事ないかねえ。やれデモだとか人が何人死んだとか、そんな話題ばかりだと嫌になる。ニュース速報ブログを書いている訳ではないので、出来れば楽しめる、興味深い話題が欲しいところ。
相変わらず鈴木健氏の『なめらかな社会とその敵』を頑張って読んでいる。このタイトルはカール・ライムント・ポパー氏の『開かれた社会とその敵』に由来しているのだが、内容的には特に関連していないはずだ。同じく伴名練氏の『なめらかな世界とその敵』もタイトルを借用しているだけで、内容は関係ない、と思う。読んでいないのでAmazonのレビューを参考にしているのだけれど、まったく言及がないところを見るとそうなのだろう。まあ、魅力的なタイトルではある。
「なめらかな社会」とは説明するのが難しいのだが、コンピュータとインターネットが存在する事が前提となった貨幣制度や民主主義、政治や軍事の新しいあり方を受け入れた社会、と言えば良いだろうか。意欲的な著作であると思う。ただし大規模自然災害によってインターネットが寸断されるいまの世界で実現可能かと言われると、まだ技術的に不可能ではないかと思う。もちろん鈴木氏もいますぐ導入できるとは考えていないようだが。
しかし鈴木氏の提案はSFを書く上では非常に魅力的だ。停電という難題を技術的に克服出来れば、未来の社会は、本当に質的に大きく変化するかも知れない。死票のほとんど出ない選挙投票など、実現されれば世界が変わる。政治家は実現可能な公約を口にするようになるし、その達成度によって評価を受けるようになるだろう。
ただ当たり前ではあるが、変えるのなら世界が一斉に変えねばならない。たとえば貨幣制度一つ取っても、日本だけがやり方を変えれば他国との間に制度的なギャップが生まれてしまう。いま為替相場が成立しているのは、原則としてすべての国が同じような貨幣制度を採用しているからだ。どんな優れた制度であろうと、日本だけが採用する訳には行かない。これは非常にハードルが高いと言えよう。
と言うか、自宅から選挙の投票を行う事はすでに技術的に可能なのに、いまだに誰もやろうとすらしない現状を鑑みれば、技術が進歩しただけでは世界は変わらないのだろう。何らかの大きな出来事を切っ掛けにして、人々が本質的な変化を求めるような事態にならなければ、ちょっとやそっとの事では何も変化しないに違いない。何があれば変わるのだろうな。それこそ第3次世界大戦でもなければ無理だろうか。
そういう意味では、鈴木氏は人類の未来に希望を持ちすぎているのかも知れないが、絶望するより遙かにマシである。「もしかしたら」の可能性を考え続ける事は、人の心に明りを灯す。虫けらもそうありたいと思う。とは言え、絶望もまたそれはそれで、フィクションには必要な味付けではあるのだけれど。
さて、明日は何か面白い話題が見つかるだろうか。見つかると良いな。
Amazonで大阪王将の餃子を買ってしまった。火曜には届く予定だから、水曜からしばらくは毎日餃子だ。それまでは鶏肉を揚げて食おう。はあ、食欲の刺激されない秋である。
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