よもやま話(9)読みやすく柔らかい文章

 小説を書きはじめたころ、私が書く文章は硬くて読みにくいと、よく感想で指摘されました。それ以来、柔らかくて読みやすい文章を書こうと試行錯誤してきましたが、最近ようやく解かりかけてきた気がしています。


 読みやすいとは何か? 柔らかいとは何か?


 いくつかの要因が、読みやすさと柔らかさに関係していると気づきました。


 例えば、


「食事量を変更せずに痩せる為の最も効率が良い方法は適度な運動をする事によって筋肉量を増やして基礎代謝を上昇させて脂肪燃焼効果を促進させる方法である」


 みたいな文章があったとします。


 硬いですよね? 読みにくいですよね? 目が滑りますよね?


 私はそう感じます。


 上の例文を読みにくく硬くしている要因は、


・漢字が多いこと

・熟語が多いこと

・一文が長いこと

・であるだ調であること


 だと私は思います。これを意識して例文を書き換えると、


「食べる量を減らさずに痩せようと思ったら、ほどよい運動を心がければいい。そうすれば筋肉が増え、基礎代謝は上っていく。脂肪が効率よく使われ、痩せることができるだろう」


 みたいな感じになります。


 すこしは読みやすくなりましたよね? それほど硬くないですよね?


 さらに例文を小説っぽく書き換えると、


「彼女は食べる量を減らすことなく、モデルのように痩せたいようだ。贅沢な願いだが、そうなりたければ、つね日頃から運動を心がければいい。そうすれば筋肉が増え、基礎代謝は上っていく。脂肪が効率よく使われ、お望みのシルエットが手に入るだろう」


 みたいな感じでしょうか。


 例文に出てこなかった読みにくくなる要因や、硬くなる要因もあると思います。


 例えば、


・読点が少ないこと

・ひらがなが続きすぎること

・専門用語が頻出すること

・難読漢字が頻出すること


 などなど。


 小説を書く場合、たとえば”であるだ調”はポピュラーな文体ですし、漢字を開いてひらがなを適度に増やすことも考えなければなりません。


 要はバランスだと思うんですが、こればかりは沢山読んで沢山書いて克服していくしかないと思っています。


 今回はココまでです。

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