第5話:主人公の人物像

 ヒロインの人物像が固まったところで、次は主人公の人物像を決めていきます。


 前提として、今回の主人公は、ヒロインの魅力を引き出すことが第一の役目になります。その上で魅力を持たせ、活躍させなければなりません。


 ヒロインは自分の容姿にコンプレックスを抱いていますから、恋愛からは逃げ腰になっています。そこを突いて、カッコいい主人公からアタックを受ける。そうするとアタフタして彼女の可愛いところが見れるかもしれません。


 ただし、ヒロインはちょいブスですから、そんな彼女にアタックする主人公が美形の完璧超人だったらリアリティに欠けると私は思います。だから主人公はある程度ガサツで、美形というよりはワイルド系かオラオラ系にしたら釣り合うのではないでしょうか。やりすぎてDQNにならないようにしなければ。


 ここらへんは個人個人で感覚が違うところでしょうから難しいところですが、大筋ではこんなところでしょうか。


 ということで、


 主人公は少々危険な香りがするオラオラ系。性格は少しガサツで少々デリカシーに欠ける。最初はヒロインのことをなんとも思っていないが、なぜか彼女の近くにいると気が楽になる。次第に彼女の良さ(エロさ含む)に気付く。


 くらいで行こうと思います。


 これだけでは全く足りませんね。やっぱり主人公には活躍してもらわないと。主人公は事件を解決して誰かを助けなければなりません。助けるのはやはりヒロインがいいでしょう。


 ここで思いだしてください、事件は『不思議な事件』です。これにミステリー要素を絡めて解いていく。ただし、編集さんの要望である怪異などの不思議要素を事件に絡めようとすると、ミステリーとは真っ向から喧嘩することになります。ノックスの十戒に正面から喧嘩売ってます。


 私はこれを編集さんからの挑戦と勝手に受け取ることにします。編集さんの要望は絶対です。ノックスの十戒に喧嘩売ってミステリーっぽく見せなければなりません。


 ということで、深い理由は割愛させていただきますが、主人公は特殊能力者にします。それは犯人が『不思議な事件』を起こすからです。特殊能力者VS特殊能力者ならば不公平感はありません。それに現代ファンタジーは私が書き慣れている分野なのです。


 現代ファンタジーだと、世界設定を考える必要がないんです。特殊能力が絡めば現実と乖離しそうですが、現代でも心霊現象とかのオカルト話はいくらでもあり、違和感がなさそうです。


 現代ファンタジーで特殊能力者といえば異能モノ(超能力含む)や魔法モノがすぐに思い浮かびますが、もう一つあります。前述した心霊現象が絡む霊能力者モノですね。怪異という言葉からもこれが一番しっくりきます。陰陽師でもいいんですが、オラオラ系な陰陽師はどうしても想像できませんでした。


 ということで主人公は霊能者ということにします。コレに魅力的になる要素を追加してまとめると、


  主人公は少々危険な香りがするオラオラ系の霊能者。性格は少しガサツで少々デリカシーに欠けるが、正義感は強く、面倒見がいい。一本芯が通った性格をしている。最初はヒロインのことをなんとも思っていないが、なぜか彼女の近くにいると気が楽になる。次第に彼女の良さ(エロさ含む)に気付いていく。


 こんな感じでしょうか。


 あとはどうやってミステリーっぽく見せるかですが、これ書いちゃうとネタバレになるので今回は割愛させていただきます。同様に犯人の人物像も割愛します。


今回はここまでにします。次回は作品の概要(大筋)についてです。

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