第2話:部門とジャンルを決め、要項から作品の方向性を探る

 前回は苦手克服のテーマを『魅力的な女性キャラを書く』に決めました。今回は出品する部門と作品の方向性を決めます。とはいってもキャラクターに焦点を当てるわけですから、『キャラクター文芸』一択のような気がします。コレは私が『恋愛』に次いで苦手なジャンルです。


 課題が苦手を克服することだから苦手なジャンルに挑戦すべきでは、という考えと、いやいやテーマ一点に絞って得意分野で書くべきだ。という考えが私の中でせめぎあっています。


 私の得意分野というか書き慣れているのはローファンタジー(現代ファンタジー)です。このまま悩んでも決まりそうにありません。そこで募集要項の編集部員が求めている作品のテーマを見ていきましょう。


 もちろん見るのは『キャラクター文芸部門』です。



――ココから引用――


キャラクター文芸部門


 職場や学園、歴史などを舞台に、人間関係やそこで起きた事件・怪異を描いた小説を募集します。(※ホラー・ミステリージャンルの作品も、こちらで応募を受け付けています)


――中略――


△現実的な世界にも、不思議なことがあっても大丈夫です。“こうだったらいいな”と思える日常や舞台、そして登場人物たちとその関係性に期待しています。


△生と死に向き合うような思春期特有のヒリヒリしたテーマ、特に10代向けの「泣ける」現代青春ストーリーを求めています。


△魅力的なヒーローや好感の持てるヒロインが登場し、読後感の良い物語の作品を希望します。


△名作と呼ばれるホラー作品やミステリー作品には、しばしばその作品を象徴する強力な「アイコン」が存在します。「ホラー要素」や「ミステリー要素」に強いインパクトを持たせることも意識しつつ、その軸に魅力的な登場人物を据えることで、物語を読者に深く印象付けることができます。


――引用ココまで――


 この中から私が重要だと感じた語句を抜き出していきましょう。


・職場や学園、歴史

・人間関係やそこで起きた事件・怪異

・不思議なこと

・“こうだったらいいな”と思える日常や舞台

・登場人物たちとその関係性

・10代向けの「泣ける」現代青春ストーリー

・魅力的なヒーローや好感の持てるヒロイン

・読後感の良い物語

・「ホラー要素」や「ミステリー要素」

・魅力的な登場人物


 こんなところでしょうか。


 これらの語句をもとにして思いついた世界観やストーリーの方向性を決めていきましょう。


 私はおじさんですから学園モノに手は出しにくいです。だから職場を舞台にしたいです。


 次にストーリーのキーとなりうる単語を探すと『人間関係』『不思議』『事件』『怪異』『ホラー』『ミステリー』といったところでしょうか。


 これらの単語からパッと思いつくストーリーの大筋を考えます。


・とある職場を舞台にした不思議な事件が起こる。

・職場の人間関係が事件の動機になる。または、事件に巻き込まれる人たちの人間関係に焦点を当てる。

・事件には『怪異』や『ホラー』などの不思議な要素が出てくる。

・『ミステリー』要素を盛り込みながら事件を解決する。


 列挙してみるとだいぶ纏まってきたように思えます。これに『読後感の良い物語』というキーワードから、ハッピーエンドにすればいいでしょう。


 登場人物に関しては次のような要望があげられています。


・魅力的なヒーローや好感の持てるヒロイン

・魅力的な登場人物


 上の二つは被っていますが、編集部が求める人物像は、私の目標でもある『魅力的な女性キャラ』を書くこととも重なります。


 配役を考えると、『犯人』『事件を解決する人』『ヒロイン』は絶対に必要です。


 主人公を『事件を解決する人』すなわち探偵か刑事に、『ヒロイン』を事件の被害者か主人公の恋人、もしくは主人公に惹かれていく人物にすれば最低でもストーリーは考えられそうです。『犯人』は不思議な事件を起こす人でいいでしょう。


 最後に『ミステリー』要素ですが、ライトノベルで本格ミステリーなんか求められていない気がします。だからかなり自由度が高く、ノックスの十戒とかヴァン・ダインの二十則みたいな縛りは入れる必要がないと思います。


 あくまでもミステリー的な何かがストーリーに絡み、隠し味的な役割を果たせばよいような気がしてきました。


 突然ですが、ここまでつらつらと書き進めているうちに、私の頭の中では作品の概要が定まってきたような気がします。それは後日公開することにして、キャラクター文芸部門で書ける気がしてきました。


 ということで今回はココまで。次回はキャラクター文芸部門に耐えうる登場人物に焦点を当ててみる予定です。

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