10 風の舞と剣の舞

『あらすじ』

林間合宿は魔獣退治

9班はゴーレム相手に演習

次は期待のルーキーの出番

 ***


「次は冴島。降りてこい」

「いよいよ、期待のルーキーの出番さ」


 相変わらずゴーグルを額に当て、寒くもないのにマフラーをしている由樹は、ウェアの中からごそごそ何か大きなものを取り出した。

 彼の腕の先にあったのは、ボードだった。

 スノーボードに似た形状だが、足を固定するバインディングが付いていない。

 大きさはもっと小さく、スケートボードくらいでローラーはないが、先端は反り返っていた。

 まさにボード


 由樹が手前にボード投げると、それは地面に向かって自由落下することなく、その場で浮遊した。

 無重力というよりも、下からの風に吹き上げられているように上下に揺れている。

 彼は器用に浮いたボードに乗って、2本の足でしっかりと立って見せた。


「こいつは特注で、俺はスカイボードって呼んでいるのさ」


 彼は普段付けている眼鏡を畳んで制服のブレザーのポケットに入れると、そのまま風に乗るようにマフラーをなびかせながら、客席からリングまで降下していった。

 そんな彼の背中を眺めながら、先ほどまでの戦いで疲弊ひへいしていたはずの野々村が声援を送った。


「冴島くん、頑張って」


 しかし残念なことに、彼女の小さな声は、調子に乗っている由樹には届かなかった。

 いや残念なのは由樹の方か。


 ほどなくして由樹の試合が始まった。


 ***


 そう。

 それは圧倒的であった。


 熱い激闘を繰り広げられているリングと裏腹に、会場は静まり返っていた。

 由樹の戦闘能力は、先ほどまでの俺達と比べて、頭ひとつ飛び抜けていた。


 同じ闘技場内に併設された残り4つのリングでの演習も中断され、クラス全員が静かに彼の試合を見守っていた。

 すでに俺達が戦ったレンガを重ねたような寸胴なゴーレムはあっという間に壊された。


 2番目に出てきた金属製のゴーレムもみるみる削られてスクラップになった。

 それを目の当たりにして、燃え上がった工藤先輩が作り上げたゴーレムは、白い装甲をまとい、スリムなフォルムに双剣を装備していた。

 ニホンのアニメに出てきそうなロボットが小さく、といっても3メートル近い身長のゴーレムだった。

 由樹が『まんまガン◯ムじゃん』と興奮していたが、距離があったせいか良く聞き取れなかった。


 さらに先ほどのゴーレムとの違いは、見た目だけじゃない。

 その動きも今までと違い俊敏しゅんびんで、しかも一撃必殺にこだわらない。

 脇を締めたコンパクトな攻撃や、連撃を繰り出し、外敵からの攻撃に対して防御の心得もある。

 積んでいるCPUが桁違いで、まるで中に人が乗って、操作しているかのような動きだ。


「冴島そんなもんか! こんなんじゃ私の愛機は倒せないぞ!」


 頼れる先輩風だった工藤先輩は、どこかへと消えてしまった。

 今の彼女がまとっている空気オーラは、暴走族レディースヘッドと表現すればさまになるかもしれないが、完全にチンピラのそれである。


 ムキになって作り上げたゴーレムの性能自体は、彼女の一押しかもしれないが、後輩相手に手加減を忘れていない。

 その証拠に彼女自身はリングに上がっていないし、1度組み上げたゴーレムは完全に自動操縦のままで、スクリプトの書き換えはしていない。

 一応、彼女なりにセーブしているのだろう。

 それでも今のゴーレムの基本性能は、ステイツのどのゴーレム使いの作品よりも格上だし、俺でも身体強化のギアを全開にしないと正面戦闘での制圧は難しいほどだ。


 しかし由樹は互角に応戦していた。

 俊敏なゴーレムが彼に対して、鋭い攻撃を繰り出すがどれも当たらない。

 今も右腕の剣を振り下ろし袈裟斬りを放ち、横に避けたところを左の剣が狙っている。

 スカイボードに乗った由樹は初手を素直に横にかわすと、その勢いを殺さずボードをくるくると回転させながら斜め上へと逃げて、そのままゴーレムの背後へと滑り込むことで、追撃を許さない。

 ボードの先端を左から右に薙ぎ払うことで、空気の刃が生成されるが、ゴーレムも瞬時に知覚して刃を切り裂いた。

 この由樹の放った空気の刃によって、1体目のゴーレムは両断され、2体目のゴーレムは体を徐々に削り取られた。

 しかし3体目のゴーレムとは、互いに決定打がないまま、派手な高速戦闘を繰り広げている。


 由樹の戦闘スタイルはシンプルに見えて、高等テクニックを使っている。

 彼はスカイボードに乗りながら、空中で加速、減速、方向転換を毎回、個別の魔法で制御して、相手の隙を見つけては風の刃を打ち込んでいる。

 まさに遊撃というポジションにふさわしい戦い方だ。

 そんな彼が使っている魔法は、全て風の下級魔法。

 たとえ下級魔法だとしても、四元素魔法において詠唱は必須であり、この高速戦闘で魔法の発動を支えているのが、追詠唱ついえいしょうという技術。

 この技術を説明するには、2つ手前の段階から話す必要がある。


 詠唱無しで魔法を発動することを、素人は詠唱破棄と呼ぶが、真の意味での詠唱破棄は四元素魔法には存在しないとされている。

 厳密には頭の中で詠唱をしているのだ。

 これをあん詠唱もしくはいん詠唱という。


 その応用として二重詠唱もしくは並列詠唱と呼ばれる技術がある。

 二重詠唱とは、言葉から推察できるように、ふたつの魔法を同時に詠唱する高等技術だ。

 頭の中で2種類の魔法を並列に唱える必要があるので、二重詠唱を習得したからといって、どんな魔法でも同時に発動できるわけではなく、鍛錬した組み合わせでしか利用ができない。


 由樹が使っている追詠唱は、そのもうワンランク上の手法。

 ひとつ目の魔法を詠唱中に、後からふたつ目の魔法を詠唱したり、先に準備していたひとつ目の魔法をキャンセルして、ふたつ目を先に出したり、途中から詠唱を切り替えて別の魔法を発動したりしている。

 その組み合わせは膨大で、単純な魔力量や魔法の制御技術とは異なる素養を必要とする。

 伊達に毎晩、ゲームをしながら、読書をしている訳ではない。

 使っているのはどれもコンパクトな下級の風魔法ばかり。

 1回だけ跳躍力を増すエアーシューズ、一瞬だけ加速するアクセルに、急激な減速を引き起こすディセル。

 空中浮遊のレビテーションに、方向転換のターン。

 どれも魔力の消費を抑えるように、最小限での発動を心掛けているようだ。

 そして魔法だけでは制御できない細かい動きを、下半身でスカイボードを操作することによって、実現している。


 ステイツ研究スタッフのクレアさんから聞いたことあるが、間違いなく由樹は“並列処理”の天才だ。

 1つのタスクに対する人間の思考処理のスペックは簡単に頭打ちになるが、様々なことを並行して考える場合の処理能力の限界は未だに世界で更新され続けている。

 しかも彼のような並列処理を自在に操る天才は、それらが独自に動くのではなく、それぞれの処理を観察している客観的な自分がいて、情報をすり合わせながら、処理プロセスを切り替えていく。


 彼の魔力量は決して多くもなければ、派手な上級魔法を使えるわけでもなく、トリッキーな固有魔法もない。

 あくまで下級魔法だけで、超高速戦闘を実現している。

 最高速度だけならば俺のトップギアに劣るが、彼の場合は加速と減速の敏捷性アジリティが群を抜いている。

 初見だと、たとえ俺でも捉えきれない。


 こんどは由樹がスカイボードを前に倒しながら、ゴーレムに接近する。

 しかしゴーレムは彼の加速を計算に入れた上で、軌道上に斬撃を置く。

 すぐに由樹はターンを発動して旋回することで、回避と接近を両立させる。

 まるで後出しジャンケンのように、彼は魔法を切り替えて常に優位をキープする。

 こんどはスカイボードから風の刃が放たれるが、ゴーレム側も最低限の動作で回避した。


 由樹の戦い方にひとつだけ弱点があるとすれば、移動も攻撃もスカイボードを起点に行われていることだ。

 機動力を上げると、どうしても攻撃の手数が落ちてしまう。

 そしてゴーレムは、ロングレンジから放たれた風の刃を認識してから動いても、回避が間に合っている。

 そのため自ずと、回避できないくらい接近しての攻撃が必要になるが、その分危険度が増す。

 最初の2体をあっという間に破壊した彼だったが、今はギリギリの間合いを確かめながら、確実に攻撃を当てようとしている。


「冴島。このままだと3分で時間切れになるぞ」


 工藤先輩が由樹をあおった。

 本来、1体目のゴーレムを倒した時点で、終了してよかったのだが、彼女のハートに火を灯してしまった。

 そして由樹自身もカッコいいところを見せようと、調子に乗った結果が目の前の現状だ。


「たまには、本気ってやつを出しますか」


 由樹は左手を上げて額にあったゴーグルを降ろした。

 言葉の通り彼の戦闘思考が一段上がった。

 本人はゴーグルとサングラスで迷ったと言っていたが、この高速戦闘の中で目を開くには、ゴーグルが必須だ。

 そしてゴーグルをしたとしても、視覚の強化なしでは早すぎて、まともに見えていないはずだ。

 しかし彼は空中で、的確に小回りの利いた動きをしてみせる。


 人間は眼球から毎秒膨大な光信号を取り込んでいる。

 脳は効率良く視覚情報を処理するために、信号の大半を捨てて、代わりに一瞬前の過去のデータで補う。

 しかし並列処理の使い手は光信号を切り捨てる必要がなく、任意の情報で視界を構築できる。

 それは情報を少ないときにも生きてくる。

 由樹は高速戦闘中に、ゴーグル越しに得たぶれた画像を繋ぎ合せて、足りない視界を補完することで解像度を上げている。


 そもそも普段は眼鏡をしている彼が、裸眼で平然と戦闘をしている時点で、単純な目からの光信号だけを頼りに戦っているとは考えられない。

 彼は空間処理能力も桁違いに優れている。

 自身とゴーレムの初期条件から、これまでの攻防のやりとり、目から入る微量の情報を元に、脳内で視覚情報を再構築しているというわけだ。

 彼は紛れもなく天才。


 改めて由樹はゴーレムを翻弄するかのように、その周囲を一方向に回り出す。

 ゴーレムの旋回力だとギリギリで追いつくことができない絶妙な早さだ。

 そして腰まで長さがある彼のマフラーが、移動による風圧でなびきながら伸びていく。


 時折、スカイボードの船首が進行方向から外れ、ゴーレムの方は関節が不自然に動いている。

 互いに隙を伺っているばかりで、攻めあぐねている。

“なぜかマフラーが気になる”


 痺れを切らして、先に仕掛けたのは由樹の方だった。

 さらに加速して、ゴーレムの捕捉を振り切ったのだ。

“長いマフラーの先端がゴーレムの腕を捕らえた”


 もちろん彼が狙うのはゴーレムの背後。

 あえて上は通らず、横から一気に回りこむ。

 体重移動だけでは曲がりきれないので、外側方向にアクセル、内方向にディセルを併用している。

“どうにもマフラーが気になる”


 背後を取った由樹は、ゴーレムの方に向かって一瞬だけスカイボードを向けた。

 ボードの動きと連動して、水平方向の風の刃が発生した。

 ゴーレムは無理に旋回せずに、器用に2本の剣を背中へと回して、振り向くことなく攻撃を受け止めた。

“複雑な動きをするたびに、マフラーは伸び続けゴーレムに絡みつく”


 由樹の攻勢はまだ止まらない。

 防御のために両腕を後ろに回したせいで、無防備になったゴーレムの正面へと回り込む。

“やはりマフラーが気になる”


 次の攻撃は、先ほどのような移動の最中に放ったようなものとは、比べ物にならない。

 一連の動きの中ではごく短い時間だが、由樹は溜めを作り、再び風の刃を放った。

 大きさは同じでも、今度の刃は目で捉えられるほどの密度。

“両者を結ぶマフラーは少しずつ持ち上がり、ピンと張ってきた”


 片方の剣が防御に間に合ったが、根元部分で受け止めてしまい、折れてしまった。

 刀身はリング上に突き刺さる。

“そしてマフラーが気になる”


 ゴーレムは残された剣を両手で持ち、バットを持つような八相の構えをとる。

 どうやら防御を捨てて、由樹を叩き落とすのに専念する戦法に変更したようだ。

“マフラーの長さはもう限界を迎えそうだ”


 ゴーレムの挙動の変化を察して、由樹も最後の攻撃へと、態勢を整える。

 会場全体に緊張の糸が張る。

“マフラーの糸も張る”


 会場の緊迫感テンションはすでに高まっている。

 マフラーの張りテンションも限界。


 由樹がゴーレムに向かって急激にターンを決める。


 いよいよテンションが限界に達した。


“そうマフラーのテンションが”


 最大を越えて伸びたマフラーに引っ張られて、由樹はスカイボードから転げ落ちる。

 リングに激突し、ゴーレムの腕の動きに連動して、ズルズルと引きずり回される。


 工藤先輩が飛び出して機体を停止させ、すぐに彼の上半身を起こし安否を確認した。


「オレはカッコよく決めたかっただけなのに……」


 その言葉を最後に彼は意識を失った。


「「「うそ〜ん」」」


 俺たち9班メンバーどころか、クラス全員が唖然あぜんとしていた。

 たしかにカッコよかったぜ、途中までは……


 由樹の実力は1年生の中でもトップクラスだと思うが、最後に良いところを見せようとしてドジってしまった。

 限られた視界の中で高速戦闘を繰り広げていたが、余計なマフラー1本が天才の計算を狂わせる結果に終わった。


 急騰していた彼の株は、暴落が始まり、現在ストップ安状態。

 安否の心配よりも彼のことが気の毒で、さすがの俺も気を取られてしまっていた。

 蓮司が先にリングに向かって走り出し、俺もその後を追った。


「能力は優れていても、注意力不足は減点だな」


 工藤先輩はそう言って、蓮司と俺に由樹を預けた。

 彼は気絶しているだけで、目立った外傷はなさそうだ。


 工藤先輩にはまだリングでの仕事が残っている。

 最後にリズの模擬戦があるので、由樹とゴーレムが争ったリングを修復し、さらに最初のゴーレムを作り出さなければならない。

 先に飛び出た蓮司が由樹に肩を貸し、リングを降りると、後から来たリズが舞台に上がった。


「……そのままでいい」


 リズの言葉に工藤先輩が静止する。

 先輩は銀髪の少女に目を合せて、その意思を確認する。


「分かった。お前なら大丈夫だろ」


 そういって工藤先輩はリングを降りて、俺達と共に客席に戻った。


 由樹の身体を椅子に下ろすと、野々村がそっと彼の手に触れて、魔力を流し始める。

 四元素魔法には、直接ダメージを取り除く回復魔法は存在しない。

 それでも水と風の魔力には体の調子を整えて、火と土の魔力には自然治癒力を活性化する作用がある。

 誰がやっても構わないが、付与魔法が得意な野々村の回復力が高いはず。

 彼女が手厚く看護しているが、残念なことに由樹は気絶したままだ。

 いや、残念なのは由樹か。

 あっ、このネタ本日2回目だ。


 その間に工藤先輩が次の選手の紹介を始める。


「リゼット・ガロ。ポジションは前衛・アタッカー、属性は土がメインで、火と風がサブだな。登録武器はレイピア」


 他の班のクラスメイト達は演習を再開せずに、そのままリングに上がったリズに怪訝けげんな視線を浴びせている。

 一方で、リズがこれからロボット型のゴーレムと戦うのに対して、ルームメイトの3人は平然としていた。

 イタリーの騎士団の命令で動いている彼女が弱い訳はないが、みんな彼女の勝利を疑わないようだ。

 胡桃が蓮司俺に、その自信の根拠を教えてくれた。


「リズちゃんは、新人ランキング暫定ざんてい2位なのです」


 新人ランキング2位、つまり入試の成績が2位ということだ。

 1年生の中では、入学式で答辞を述べた優男の次で、彼がいない俺達2組の中では、1番ということになる。

 イタリーの騎士様のお手並み拝見という訳だ。

 由樹に続きゴーレムと対峙するリズに、俺達の班だけでなく、クラス全体が注目している。


 そして工藤先輩の合図とともに試合が開始した。


 先に動いたのはゴーレムの方。

 由樹と戦った時と同じ攻撃パターンで、右に持った剣をリズの真上から振り下ろす。

 彼女が左右に避けたら、即座に腕を引いて、左の剣を突き刺す構えだ。

 しかしリズは横には動かない。

 ゴーレムの斬撃に対して、彼女はレイピアを構えたまま正面に突進する。


 白銀はくぎんの少女と、白銀しろがねの機体が交差した。

 2撃目はなく、勝敗は初手で決した。

 ゴーレムの装甲に、少女の背丈と同じ空洞が残されていた。


 会場は完全に静まり返る。

 何が起きたのかしっかりと見ていたが、理解が追いつかなかった。

 彼女自身が1発の弾丸のようにゴーレムに突進して、レイピアの初突を起点にそのまま貫通したのだ。


 彼女は攻撃の後、すぐさま振り返って、次弾の発射に備えていたがその必要はなかった。

 そして溢れんばかりの歓声は、先ほどまでの由樹の試合を全て忘れたかのように、リズへと向けられた。


 彼女の能力を四元素魔法で説明するならば、土属性で硬化して、火で威力を増し、風で速さを上げたとも考えられるが、何かしらの固有魔法を使った可能性だって捨てきれない。

 何かネタがあるようだが、会長と同じで、俺との相性は最悪だ。

 正面戦闘ならば、魔法を解除する前に、こちらがやられてしまう。

 現時点では協力者だが、敵対した場合の脅威は途轍とてつもない。

 もしも争うことになれば、事前に魔石で身体強化を発動させるか、不意打ちしかないな。


「よしっ、そこまで。これでメンバー全員の戦闘スタイルは互いに確認できたな。これで本日の演習は終了にする」


 最後に工藤先輩が締めて本日は解散になった。

 この7人で林間合宿に赴くことになる。


“偶然集められたと思っていた9班だったが、このが近い将来魔法業界において、第5公社の黄金時代を築き上げる主力メンバーになるとは、このとき誰も思わなかった。しかしそこに、俺の居場所はなかった”


***

『おまけ』


登場人物が増えてきたので、ソシャゲ風に戦闘ヒエラルキーを書いてみました。


☆ 1年生レベル

的場蓮司(魔法銃)、橘由佳(双盾そうじゅん)、野々村芽衣(付与魔法)


☆☆ 2、3年生レベル

冴島由樹(スカイボード)、草薙胡桃(陰陽道)


☆☆☆ ライセンス持ちのプロレベル

高宮芙蓉(通常時)、リゼット・ガロ(レイピア)、

プロローグで捕らえた男、一年主席の優男(3章登場予定)、東高上位ランカー達


☆☆☆☆ 魔法公社幹部レベル

芙蓉・マクスウェル(切り札発動時)、工藤凛花(ゴーレム使い)、

草薙静流(雨の剣士)、フレイ、ベヒモス


☆☆☆☆☆ 精霊王顕現レベル

九重紫苑(絶対強者)、ローズ・マクスウェル、ガウェイン(契約者だった頃)、

西高生徒会長(5章登場予定)


***

『長めのあとがき』

お暇があればお付き合いください。

いかがでしたでしょうか。

今回はオチを予想できるのに、焦らす新しい表現に挑戦してみました。


本来、冴島由樹は弱い設定でしたが、主人公やヒロインよりも人気があったので、あまりにも不遇なキャラだとバランスが悪いと考えて、天才という設定に切り替えることにしました。

頭脳明晰、天才なのに、欲望に忠実で人間臭いというハイスペックなキャラになってしまいました。

それでも彼の担当は、あくまでコメディなのでご安心ください。

自称期待のルーキーは、読者の期待を得ることはできたでしょうか。


今回の話で個人的には「白銀はくぎんの少女と、白銀しろがねの機体」の対比を気に入っています。

この作品のファンならば、分かっていただけると思います。

ほとんど由樹の戦闘を書いたのに、最後はリズが全てを持って行きました。

タイトルの「剣の舞」になっていないというツッコミは容赦してください。

内容ではなく、単純にカッコよさでサブタイトルを決めました。


個性的な9班のメンバーですが、捨てキャラは誰一人いなく、全員を大切にしたいと考えています。

彼ら彼女らの能力に関してはできる限り、四元素魔法の範囲で考えさせていただきました。

芙蓉だけでなく、全員が実力の一部を隠しています。

追々、明らかにしていこうと思います。


最後の2文について、現時点ではノーコメントです。

これまでの伏線と皆さまの想像にお任せします。


次回は林間合宿出発前夜のエピソードです。

タイトルは『それぞれの夜』を予定しています。

ぜひご期待ください。

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