第2話 「俺に任せろ!」
(愛があれば男同士でも愛し合える! よし! 言ってやる! 愛の告白だ!)
俺は勇気を振り絞り、ジャスティンに愛の告白をしようと勇気を振り絞った。
「ジャスティン! 実は俺は、おまえのことが・・・!?」
ズルっと俺はこけた。なぜならジャスティンは訪ねてきた大人たちと会話して、俺の愛の告白は聞いていなかった。
「セシル、ちょっと来てくれ。」
「は~い。」
ジャスティンに名前を呼ばれるだけで俺は幸せになる。これを愛と呼ばずに何と呼ぶのか。
「実はヤブシ村の周辺にモンスターが現れて村の人達が困っているんだ。私は、これからモンスター退治に行ってくる。」
村人たちがジャスティンを訪ねてきたのは、心優しいジャスティンをモンスターと戦わせるためだった。
「ダメだ! おまえのきれいな手が汚れる! 汚れ仕事は俺に任せろ! これでも俺は勇者だからな!」
俺は小さな頃からジャスティンを守るために、雨の日も風の日も自分を鍛えてきた。
「死ね! 俺のジャスティンに近づくな!」
「え!? 私、神様なんですけど!?」
「神だろうが何だろうが、俺のジャスティンに近づいたおまえが悪い!」
スライムでも、ゴブリンでも、ドラゴンでも、魔王でも、神でもぶった切ってきた。
「必殺! ジャスティン・ブレイク!」
俺の必殺技の名前もジャスティン愛が含まれている。
「いつもすまんな。セシル。」
神殺しのセシル。気がつけば俺の名声は、ホニ大陸に知らない者はいないくらい響き渡っていた。もちろん誰も伝説の英雄が同性愛者だとは知らない。
「任せろ。ここは俺たちの故郷だからな。」
こんな辺境の渓谷のヤブシ村が無事なのも、ジャスティンのために俺が守っているからである。
「これを持っていけ。」
ジャスティンが自分の首にかけていたネックレスを俺の首にかけてくれた。
(やったー! ジャスティンからのプレゼント!)
「これは?」
「このネックレスに付いている物は、夢の欠片というらしい。」
「なに!? 夢の欠片!?」
「きっと私の祈りが、おまえを守ってくれる。」
(ああ~! 俺って愛されてる! そこまで俺のことを思ってくれているのか!)
「ありがとう。ジャスティン。大切にするよ。」
俺は探し求めていた夢の欠片を1つ手に入れた。
「何をニヤニヤしてるの? このホモ野郎!」
そこに一人の女が現れる。
「その声は!? カトリーヌ!? 出たな!? ストーカー女!?」
現れた女の名前はカトリーヌ。風雲急を告げる事態が訪れた。
続く。
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