第17話 お面職人パーティの日常

「ったく。うるせーぞお前ら!特にトリート!」


朝から騒がしいのがお面職人パーティの

日常である


そして怒ってるのはもちろん翔


「だって…クロノスが未だにちゃんと俺の名前呼んでくれねぇんだよー」


「そんなもんクロノスに言えよ」


「翔からトリートと呼べと命令してくれないかー?」


「そんな命令しない!」


「俺だけなんで魔剣使いのバカって呼ばれるんだぁぁ」


「それはあんたが七星剣なんてもん貰ってくるからよ」


「私もそう思います!」


リュグベルと奏だ


「魔剣に頼るなんてトリートらしいぜ」


リドルが続く


「みんな化け物みたいに強いじゃねぇかー。奏だってピンチの時には神の力で守られるんだろー?」


「あんたと一緒にしないでよね…神の力ってのも好きで借りた訳じゃないし。そんなもん翔に言いなさい!」


「翔は神使いのチートだし…リドルは大魔法使いだし…」


「ゴタゴタ言ってないで朝食食べなさい」


珍しくリュグベルが命令する


「シャトーの朝食美味しいよなぁ…」


「ここって翔と奏が初めて泊まった宿なんだろ?」


「そうよ?」


「シングルルームで借りたって翔が言ってたけど」


「そうよ?」


「どうやって寝たの…?」


「あの時は仕方なかったの!察しなさい!このバカ!」


「翔と奏って付き合ってるのか?」


「ただのパーティメンバーよ。それだけ」


「ふーん。そっか。つまんねぇなー」


「なによそれ!」


「まぁまぁ2人とも怒るな。翔は今お面を作ってるんだから静かにしてろよ」


「リュグベル!翔にも朝食持ってってやれよ」


「わかりました!」


「翔ー!朝食ですよー!」


「おぉ。リュグベル。ネックレス似合ってるぞ。ありがとうな!」


「お面進んでますか?」


「これがなぁ。なかなか進まないんだ」


「ちなみに次はなにを作るんですか?」


「それは秘密だ。作り終わったらみんなと合流するよ。待っててな」


「はい!皆さんに伝えておきます!」


「おーいみんな!お面一通り終わったから来たぞー」


「翔!あんた1日ずっとお面作ってるつもり?」


「集中するとどうしても時間忘れてしまうんだ…」


「まぁパーティの為だから仕方ないけど」


「んでみんな何してたんだ?」


「クロノスとトリートが話してて私とリュグベルとリドルで話してるって感じかな」


「クロノス自由過ぎだろ…」


「それでだな…奏…前回単独クエスト禁止にしたけどさ」


「確かに禁止されたわね」


「あれ撤回する。その代わり探知装置だけは付けさせてもらう。ヤバくなったらリドルとトリートを向かわせる」


「そして万が一2人でも勝てないやつなら天界から見守ってる神共に加勢してもらう」


「神の力を使うの?」


「ホントに最悪のときはな。アマテラス辺りを呼べば死人も出ないし」


「それにだ。奏が強くなりたいという気持ちを尊重したい」


「それって…」


「毎日闘技場でトレーニングしてるだろ?それを無駄にするのは勿体ないからな」


「ありがとう翔。でも前回みたいになってリドルとかが間に合わなかったら…」


「それについても大丈夫だ。クロノスがすぐ駆けつけるように言っておいた」


「そこまで…ありがとう翔。単独クエスト怖いけどまた受けようと思うわ」


これがお面職人パーティの日常である

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