第16話 神々の戯れ

クロノスは今日は天界に戻っていた


「アマテラス。お主はまだ翔に召喚されてないんだったな」


「そうだ。早く地上の戦いに参加したいな」


「ユグドラシルは翔に最初に召喚されたそうだな」


「あぁ。いきなり召喚するもんだから急いで行ったけど。地上のモンスターは軟弱だ」


「んでクロノスは結構地上にいたみたいだけど地上は楽しいかい?」


「おぉ。アテナか。楽しいぞ」


「僕も地上に行きたいけど翔が僕のお面を作るのはいつになるのやら」


「翔は必要な時にしか神を呼ばないからな」


「あの子もしっかりしてるよね。神である我々に迷惑かけないようにって。」


「アテナ。地上に来たいなら我から翔に掛け合ってみてもいいぞ」


「僕は大丈夫。そもそも神を呼ばないで済むならいいって考えなんだろ?翔ってやつは」


「うむ。そうだ。」


「僕はクロノスと同じ知の神の女神バージョンだしな」


「アテナはサポート役に向いてるかもしれぬぞ」


「あぁ。何が出来るか分からないけど下界のものと触れ合うのも悪くないね」


「我もさすがにとは思うんだが翔ならやりかねないことがある。ゼウス様を呼ぶことだ」


「ゼウスを!?」


「ホントにヤバくなったらきっと翔ならやるだろうな」


「ゼウスを呼んだらどうなるか…下界のものに分かる訳ないか」


「そしてハーデスやペルセポネも召喚しかねない」


「それってもう我ら神々のトップになってしまうね。翔とやらが。」


「翔にも常識はある。そうやすやすとゼウスやらハーデスを呼ぶことはないだろう。いつかはそうなるかもなってだけだ」


「僕は少しその翔とやらに興味が湧いてきたよ」


「一緒にいると神だろうが人間だろうが分け隔てなく接してくれるいいやつだぞ」


「ふーん。クロノスがそこまで言うならそうなんだろうね。ま。僕は天界から見守ってるよ」


「それじゃあ天界の皆元気でな。我は下界に戻る」


「おー!僕も見守ってるからね!」


お面に戻ったクロノス


「おーい!おーい!クロノス!いねぇのか?」


「主か…少々天界に戻っておったのだ」


「みんななんて言ってた?」


「アマテラスはともかくアテナが見守ってると」


「アテナ?知の神女性版だろ?」


「うむ」


「んでアテナはなんだって?」


「翔に呼ばれるまで天界から見守ってると言っておったぞ」


「んまぁ。今後作るかもしれないけどさ」

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