ジャンプ!


 「この辺りに有るのね。」

 「あぁ~。城壁の入口二つの真ん中、挙句にこの辺りには何も無いからの~。

 ギルドに頼んでるんじゃが、だーれもやってくれん。」

 広げられた地図の中心には、灰色の帯が街を円形に覆う様に広がり、二ヶ所だけ、その帯が途切れている。多分城壁だろう。

 そして、帯の外側に赤や青のインクで大小様々な○や×のマークが付けられている。

 そして、その内の一つ。城壁の途切れた部分二ヵ所の丁度真ん中あたり、一番大きな○印をデリードさんは指差した。

 「この場所に加工用の魔石が有るんじゃが~、スライムがワラワラしとる所為でな~……最近そこらの仕事が全然出来ん。」

 「冒険者ギルドへの依頼は?」

 「してはおるが、両方の入り口から離れている上に近くに何も無いんじゃよ~。

 要は……誰も受けんし、鍛冶屋の事なんぞ考えとらんから受ける必要性も無い~。」

 要は依頼の好き嫌いで残されたって事ね。

 「一応訊くが、何をするんじゃ~?」

 私がそれに対して笑って答える。

 「私、今スライムの討伐依頼を受けてるのよね。

 で、それはこの辺り一帯のスライムを狩るってものでね。

 ねぇテミスちゃん?」

 「ん?何、お姉ちゃん?」

 私が笑ってウインクすると、テミスちゃんが私の意図に気付いてとぼけて訊き返す。

 と言っても、私が何をしたいかに気付いて、笑顔が隠しきれてないけどね。

 「未だ宿に帰るには早くない?

 で、特にやる事も無いし、ちょっと……お出かけに行かない?」

 「解った。行こう!」

 目をキラキラさせてテミスちゃんが満面の笑みを向けた。

 と言う事で、そうなった。



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クエストレベル:?

クエスト依頼者:王都の職人達

クエスト概要:王都郊外の魔石の洞窟のスライム退治&魔石の採集。

クエスト場所:魔石の洞窟

クエスト報酬:まぁ、そんな物無くてもやるけど、強いて言うなら加工の再開?



大丈夫かの~?まぁ、得物と着とるものからしてただの嬢ちゃんじゃ無いとは思うが~…………まぁ、付けてくれの~。


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 まぁ、ちょっと道中の文章を書くのは面倒なので、テミスちゃんをおんぶして、魔石の洞窟迄ジャンプ!



 『トゥ!』

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