過程は吹き飛ばされ、切望と祈りだけが残る


入浴という過程は吹き飛び、就寝という結果だけが残るッ!

『キング・クリムゾ●!』

結果だけだ。この世には、結果だけが残るッ!




入浴をしようとした途端、いつの間にか風呂に入った感覚が体には在り、髪はいつの間にか濡れ、いつの間にか私とテミスちゃんは布団に入っていた!

「ハッ!」

まぁ、流石に未成年二人の入浴シーンを流す訳にはいかないでしょう?

「明日も早いし、颯爽と寝ましょう。」

「お姉ちゃん、ごめんなさい。」

テミスちゃんがまた申し訳無さそうに謝った。

「だからぁ、気にしないで。

騙されたのは私だし。明日もスライム退治は出来るみたいだし。今日の教訓を活かして明日はもっと稼げるでしょう。」

ポンポンポン

頭を撫でると私の意識が  ZzzzzzZZZzzzzzzzZZZZZZZZZZZzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz…………………………………………………明日もスライム、狩るぞぉぉぉぉぉぉぉぉZZZZzzzzzzzzZZZzzzzZZZzZZzZzzZZZZZZZzZzzzzzz











炎が真っ赤に燃えて 揺らめいていた

暗い暗い地の底で 炎が揺らめいていた

炎は揺らめき 輝いていた

それは強い炎であったが 揺らいでもいた

炎は在るべき場所に燃えていたらもっと煌々と輝ける

それでも炎は自分ではどこにも行けない

在るべき場所は近く 遠い

自分ではどこにも行けず ただただ 誰もいない場所で燃え盛るしかない

誰の安寧にもならない 誰の脅威にもならない

燃え尽きるまで 消えるまで 燃え続けるだけ

待てど暮らせど誰も来ない 来ない待ち人を待ち続ける




ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ ボコリ

地の底から命が生み出される。

炎に呼ばれて生命が生み出される。

地の底から生み出された生命は外へと這い出て行く。炎以外の光を求め。命を求め。

炎には出来ないそれをいとも容易く。

炎は何も考えない。

ただ、炎は求めていた。

願いを求めていた。

祈りを 求めていた。





私は何も出来ない。

力も無い。知恵も無い。お金も無い。何も出来ない。迷惑を掛けるだけ。

私を助けてくれて、私の為に動いてくれて、私の事を考えてくれて…………………………。

私は何をしてあげられる?私は何も出来ない。何の力も無い。

私は力に成れない。私は足手纏い。

気にしないって笑ってくれるけど、そんな事無い。

私は迷惑。このまま私はこのままじゃだめ。

なんとかしなくちゃ。

でもどうやって?

私には特別な力は無い。

何もしてあげられない。

私に力が有れば、少しでも有れば、力に成れるのに。

御礼ができるのに……………














力に成りたい。



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