半日で64万円

私がスライムを爆散せしめ、テミスちゃんが核を回収。

私がスライムを爆散せしめ、テミスちゃんが核を回収。

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私がスライムを爆散せしめ、テミスちゃんが核を回収。

私がスライムを爆散せしめ、テミスちゃんが核を回収。

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太陽が真上に鎮座している正午現在。

ただいまスライム討伐数800を突破。

800×800=640000¥を稼いだ計算になる。

半日でこれだけ稼げたから、今日はこれくらいにしよっかな。

何より…………………………… 「お姉ちゃん、ちょっと待ってぇ。」

テミスちゃんが麻袋を引き摺って追いかけてくる。

朝から核を回収し、貰った麻袋が一杯になるのは時間の問題だった。

だからその度に私が日常的に持っていたグラフェン袋(炭素の同素体)に中身を入れ替えて私が担いでいた。けど、もうグラフェン袋も一杯になって、テミスちゃんの麻袋も一杯になってる。

何度か麻袋を持つとテミスちゃんに言ったけど、「これは私の仕事!」と断られた。

何もやってない事に負い目を感じたんだろう。収納用の袋は未だあるけど、サンタクローススタイルの街娘と初めてのおつかいスタイルの少女のパーティーでスライム討伐をしていくのは今日はここまで。

お腹も空くだろうし、慣れない事で疲れただろうし、明日もある。さあ帰ろう!……としたかったんだけど…………。



「オイ餓鬼ぃ!荷物だけ置いて消えな。

今日の俺は機嫌が良い。大人しく言うこと聞いたら見逃してやる。」

変なのを追い返さないと駄目みたい。

私とテミスちゃんがあちこちでスライムを狩っている中、後ろの草むらや所々の木々に隠れて様子見する気配は感じていた。

でも………隠れるにしては御粗末だし、素人が隠れている様に見せたい玄人にしてはお粗末。

要は脅威でも何でもないから放っておいた。

で、今。

「聞いてるのか!?その袋だけ寄越せば命だけは助けてやるって言ってんだ!!」

新品の割に汚れた剣、古びた革の鎧、錆び付いた額当てを身に付けた10代後半のTHEヤンチャが剣を闇雲に振り回して目の前で喚いていた。

「話にならない帰る。放っておいて行こう。」

テミスちゃんの麻袋を半分だけ持ちながらヤンチャを無視して行く。

装備は貧弱、動きは素人。ワタシノテキデハナイ。

流石に64万の現金を未成年女子2人が裸同然で持ち歩けば良からぬ輩は寄ると思っていた。

だからスライムを破裂させて握り潰して威嚇していたけど、気付かない人がここにいた。

「小娘が……俺は本気だ!!」

「本気なら何?サッサと刺してきなさいよ。」

背を向けて挑発する。

ヤンチャはレベル1の冒険者。つまり私と同格の冒険者だ。

何故か?スライム討伐クエストはレベル1の冒険者限定。他のレベルの冒険者がギルドに持って行っても何にも成らない。

しかも、ヤンチャは自分と相手の力量さえ計れない挙句に目の前で堂々袋だけ置いていけと優しい忠告までしている。

もし、本気でやる気なら、問答無用で私を仕留めるorテミスちゃんを人質にする。

それが出来ていない以上、ズブな素人なのは明確。

裏の人間がレベル1に化けている訳でも無い。

「この………後悔するなよぉぉぉぉぉ!」

足音が迫って来る。

テミスちゃんが私の顔を見て手を引っ張る。

「大丈夫。ちょっとゴメンね。」

そういって迫るヤンチャを放置して麻袋から手を離す。


「ゴァエェ?!」


後ろの方で顔にクレーターを作ったヤンチャが倒れた。

「終わった。行きましょう。」

「お姉ちゃん……何したの?」

テミスちゃんがギョッとして私を見た。

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