解放するJK

 死屍累々。

 如何しようか?

 流石に仕組みも何も知らない異世界に、着の身着のままで出て行くのは不味い。

 でも、流石にこの状況の犯人が私だとバレたらマズイ。流石に捕まる。

 如何しよう?目撃者は寝ている奴等だけだし、証拠隠滅的に全員殺っちまう的な?

 流石にそれはアウトか。


 逃げよ。


 幸い、死屍累々は未だ起きそうもない。

 この城みたいな場所から出よう!

 後は野となれ山となれ大陸となれ!

 オンヨアマーク………おっと……やり忘れた事が有った…………。







 バキン バキン バキン

 「ちょっと待ってて。あと少しで全部千切り終わるから。」

 私は今、手錠を引き千切っていた。

 手足を繋がれて、明らかに強引に攫われた女の子達。

 そのまま放置もヤだし、手錠を外して一緒に逃げる事にした。

 「ちょっと震えないで。もうあの誘拐犯みたいなのは全員倒したから安心して。」

 「ハイ!ごめんなさい!許して下さい!」

 なんか手錠を千切ってる時に皆私を見て震えだすんだけど、なんでだろ?


 「手錠引き千切る怪物が怖くない訳………」

 後ろの方でシェイクした鎧がうわ言を言っている。


 ガチーン!


 「ガクッ」

 千切れた手錠をぶつけたら、兜が凹んで静かになった。

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