第5話 5わ

みなさま、ごめんくださりませ、

きょんでありまする。


またお会いでき、たいへん嬉しゅうございまする。



さて、

みなさまは、社のそばの宇宙そらの港のこと、知っておいででありましょうか。



このたびは、友ぱいろんと共に、

ねえさまの買い物にご一緒させていただくのでございまする。


ねえさまは幻術が得手えてでありまして、

人に見せかけての外出そとでなど、まったく苦もなく行われるのでございまする。


たまさまは、あたしは幻術は苦手。穏行おんぎょうは得意♪

そんなふうに申しておりまする。


まったく、たまさまのおんぎょうは大したもので、よほどの相手ででないと、となりに居ても判らないということでありまする。


ねえさま、たまさまのあるじさまも、

たまさまのおんぎょうには、だまされたことが何度となくあるそうでございまする。



さて、友ぱいろんとわたくしめはと申しますと、幻術、おんぎょう、どちらも不得手にてありまする。


このたびは、ねえさまのお力にて人に見せかけ、大事なきようにするということでありますれば、

まあ何もしんぱいいらないということでございまする。



宇宙そらの港。

わたくしめの稲荷の社は、広い広い宇宙の港の片すみに、ひっそりとあるのでございまする。


はてさて、宇宙の港はどのようなところでございましょうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る