第35話

本日はお泊りになって

睡眠とか必要ないし

闇の精霊の眷族もそうだよね?


なんなら食事も必要ないし


寝室に案内されたけど

座標確認して転移

王城の泉

赤い瞳

上空に黒竜が羽ばたいておりました



下では何事かと上を見上げる

夢魔の皆さんと

黒豹族


泉から赤の女王が

現れました

両手で抱えるのは

青髪の女性


『この娘見知った顔か?』


いえ知らない子ですね

だって記憶もないんでしょう

この泉から出てくる人


散々せっかちだとか言われたけど

約束は守りましょう

とりあえず謁見後日にして

向こうの件は誤解だよと

望んで此方にいるし

返せというなら

記憶までそっくりな

別の固体を渡すけど

どうします?


赤の女王としては

別にいいらしい

行動体を見せて欲しいと

細部を話し合って

暫く此方に滞在するらしい


娘に会うかと話したら

さっきの青髪の子に

夢魔を憑依させて

連れてくって言い出して

おいおいって思ったけど

まあいいか


飛んでいくと

怒られそうだから

転移

聖樹の前に行った

何故か樹さんがいて

神力がごそっと減りましたのよ

軽く手を取り補充しておきました

まあよくわかんないけど

五木って護法で

聖樹を守ってくれてるらしい

赤の女王は聖樹を見上げて

こんなに立派になってって

感慨も一入だった

メイプルシロップさんは

表にでなかった

幼女達が輪になって踊ってた


黒い水溜りから

茶髪に褐色の肌の少年が顔を出して

赤の女王をじっと見てた

いそいそと這い出して

目の前に来ると

「まーま?」

と間延びの有る声で呟き

こてんと頭をもたげた


ママのママよと

抱きしめてたが

違うと思う


頭撫でられて妖精さん

まんざらでもないっぽいけど


急に力をつけて

5分割されちゃった説

本気で考えようかな


騒がれる前に戻るよ

という訳で赤の瞳に戻り

泉の畔に宝物庫を造り

大釜を奉納して

泉から直接

移動できるようにした

大釜に入ると

自動で受肉する

ゾフィーさん

肉体の無いタイプの

夢魔だったみたいで

今回の憑依は大興奮だったみたい

蒼い蝙蝠のような皮膜

尻尾の先はハート型で

控えめに言って小悪魔的

赤の女王にもその気になれば

肌の色変えられるからね

って言ったんだけど

闇の眷族で無いから問題なし

だってさ



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

とあるエルフの似非現実 中の人 @f1mink

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ