第9話

ビーカーに変化があった

エンバイロイメント

レッドアラート


何はともあれ行ってみよう

黒い空間に氷の大地

その上に黒いローブの少女が

崩れ落ちるように四つんばいになり

さめざめと泣いていた


顕現する前に様子を見るが

何も無いようだ


とりあえず空間調整をする

上下左右すべての空間が

光り輝き白い空間になる

氷りも溶け戦闘跡も一瞬で消える

暖かな清浄な空間になった


「やあはじめまして」

「何かお困りかなお嬢さん」


ゴル「ええっと・・」


「呼ばれた気がして来てみましたが」


ゴル「あ・・助けてください」


「ふむ状況がわかりませんが」


ゴル「ロンドさんが居なくなって」


「システムスキャン」

「ああナビゲーションが必要だと」


人族の少女かと思ったら

精霊のようだし

生体かと思うが

ホルムンクスのような人工物なのか

よく出来たアバターだと思うが・・

INTとメンタリティが低過ぎるな

大魔法禁呪のような物の

応酬があったようだが・・


「神聖術の素養があるようなので」

「フェイムを授けようと思う」

「加護を渡したので後で確認を」

「いくつかのアイテムと」

「お願いが一つだけ」

「冥府のメアリビングアーマー」

「このナイトの彫像は」

「願うと実体化する」

「エセリアル騎乗生物だ」

「餌もいらない疲れない」

「移動も楽になるから」

「どうか使ってあげてほしい」

「いつか進化の兆しがきたら」

「どうか契約してあげてほしい」

「僕からのお願いはそれだけだよ」


システムスキャン

コピー

バックアップ

エイリアスアドレス付加

さて用は済んだけど

この少女どうしようか


ゴル「あのお名前は・・」


「名乗るほどの物じゃないよ使いの者だし」


ゴル「お使い様ここから出してくれませんか」


連れてってもいいけど肉体を捨てないと

来れないってどう説明すれば

アバターだからいっか


フワー

一匹の黒いふわふわの子犬が

ゴルゴダの前に立ちはだかりました


「君勇敢だね彼女は望んでないみたいだよ」


ごる「あ・・この子はあげません」


「じゃあ行こうか」


子犬を抱きしめる彼女を

捕まえる前に泡のように消えた・・


ちっ

気付かれたか




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る