第20話 力のダンジョン2

とりあえず装備確認


外装に黒いフード付きローブ


黒い指輪


白いサンダル


以上





下着すら付けてないって・・・





『以前お持ちでしたか?』





あ・・・


うんマッパだったわ


まぁいいや





左の腰に鞘に入った真っ黒な剣


たしかルーンね


「あのっ質問があります」





『声に出さずとも良いと申し上げましたが』


『お願いロンドさんと思えばいいです』





・・・おねがい


『ロンドと』


う・・・


やっぱいいです





『何なりとお申し付け下さい』





はぁ


私剣など使えないのですが





『それは可笑しいですね』


『スキル欄に有るので使用可能です』


『そういえば伝言を受けたまわっていました』


『心臓の代わりの賢者の石は不完全なので』


『栄養この場合はマナや血液生命力など』


『外から補給しないと貴女干からびてしまうわよ』


『このように承りました』


『まず宝珠の袋が有るので装着し』


『剣を抜きヌースと唱えればパスが繋がります』





収納 宝珠の袋 装着


右手に白いシュシュ


これ髪留めじゃ・・


剣に手を添えるとカシャと音がして鞘から離れた


黒い剣はずんぐりとしてクチバシのよう


持ち手と刃の間に羽のような鍔


「ヌース」


・・・・・。


何もおきないじゃない


ぬす


・・・


ぬし?


指輪の表面を光が流れた


「主」


赤い線が螺旋を描き


指輪に竜が巻きついた意匠が浮き出て


シュシュが白き蛇になり手首に巻きつき


指輪が紫に光ると


シュシュより上に黒いリボンが巻かれ


螺旋を書きながらリボンが伸び


剣の持ち手と繋がった


ドクン


ドクンと胸がなり


チリチリと胸を焦がす


言いようの無い喉の渇き


異常な興奮状態と体温の上昇


「In Vas Flam」


カシャンと音がして


刃芯が僅かに縦に裂ける


クチバシが開きその下に


四枚の鉤爪が


指輪の台座のように


赤き宝珠を挟んでいた


キュインと魔方陣が浮かび


放たれたのは火柱


アロー系でもボルト系でも


ボール系でもなく


いきなり上位魔法系統の火柱だった

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