貴女は私に

貴女あなたは私に教えない

羽根をだらんと緩ませた蝶の

何故なぜに眼を覚まさぬのかを


貴女は私に教えない

神が与え給うた黎明のうた

何故なにゆえ眼前に現れぬのかを


貴女は私に教えない

時を描く円に居る我々の

何故に存在するのかを


貴女は私に教えない

やがては消える愛の鼓動の

何故永久とこしえに響きゆくのかを


貴女は私に教えない

辿り着いても辿り着けない

何故にそんな神秘の城があるのかを


貴女は私に教えない

私の愛する唯一の貴女の

何故に神に愛されぬのかを


貴女は私に教えない

私の愛する唯一の貴女の

何故病気やまいせねばならぬのかを


貴女は私に教えない

私の愛する唯一の貴女の

何故に去らねばならぬのかを
















貴女は私に教えない

私の愛した唯一の貴女の

神の御前ごぜんに迎えられているのかを


















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