第3話、勇者凱旋
えっ、ちょっ、マジで、マジで言ってる?
いつもみたいに玄関とかでいいじゃん。
なんで異世界!!
なんで魔王倒してんのーー!!
頭の中で出来事を整理しようとするが全く出来なくて困惑してる俺と、その姿を見て不思議そうに首を傾げるリーサとアルク。
「クエストは終わった。さっさと帰る」
背後から不意に聞こえるその声に振り返るが背後には誰も居なかった。
いや、視界の下の方で白いとんがり帽子がツンツン動いていた。
俺の腰辺りまでしか身長のない小さな少女が俺の背後、お尻のとこに居た。
「キミ‥えっと、何してんの?」
俺がそう訊ねたときには、とんがり帽子の少女は俺の腰に手を当て、次の瞬間には景色は一転。
気づけば小さな村が視界に入った。
村の中は数人の村人が慌ただしく働いている。
横には、ようこそアーガス村へと書かれた看板が立っていた。
視界を再び村に移すと村人達が俺に気づいて、こちらへ駆け寄って来る。
俺は思わず後退してしまうが、その瞬間ドンッと背後の何かに当たってしまう。
見るとそこには魔王討伐を成し遂げたらしい、仲間3人が立っていた。
「帰ってきた!!帰ってきたぞー!!」
ワーーと声が上がり小さな村が人で溢れかえる。
俺達は人に囲まれ見動きも取れず、矢継ぎ早に飛んでくる質問にたじろぎ、流されるままに胴上げをされる。
「勇者、勇者、勇者」
そう言われながら高く上げられる中、アレッ‥誰かに褒められるのとかすごく久しぶりだな、なんてことを考えていた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます