招かれざる者(3/4)
集落にやってきた聖堂騎士、その全てが同時に首と胴体を分かたれていた。自分達が死んだことに彼ら自身が気づいていまい。それほどまでに一瞬の出来事。悲鳴も、苦痛もなく一撃の下に
その刃の正体を知るセラは
「魔族が人間に頭を下げるなど、
シェサのすぐ目前で、ぐにゃりと空間が
その
「――
目の前にいる存在がこの場所にいることが信じられず、テヴォは目を見開いて
その場にいる
人間より関節が一つ多い指がゆらりと動き、幼い
先ほどまでの比ではない。同じ魔族という分類をされつつも敵対する人間より
「私とて、こんな人間領のただ中まで来たくはありませんでしたよ」
人間的基準で言えば十分に美しいと言える
「
ユウを抱き留めた姿勢のまま、セラがその名を
「何の、用だ」
誰もがあまりの出来事と恐怖に動けない中で、テヴォだけがその上位魔族に問いを投げかけることができた。本能よりくる
「何の用とはご
ひとひとと、細長い指先がシェサの首筋を
「まぁいい。わざわざこんな場所にまで来たのです。多少の礼を欠いた言動は
「少々戦力が足りないのです。なので私と共に魔族領まで来てもらいます。安心してください。それなりの立場をご用意しましょう。人間に
「魔族領に、だと――?」
なぜ今になってそんなことを。長らく大森林保護区の中で生きてきたテヴォ達には魔族と人間の戦争の状態など知る
実際はそうではない。この
「――しかし、妙ですね」
と、魔王の
「どうしてそちら側に人間が何体かいるのでしょう。捕まえて
その視線を受けて、とうとうレイは
「――なんだぁテメェ。親父がそんな
「テメェが何様か知らねぇがな。とっととシェサを放して帰りな!
テヴォのすぐ
そして――
「―――――」
言語化できない、
「どけぇッ!」
「〈見えざる
まるでつむじ風のように足先から円を
「ヌゥ……!」
「親父ッ!?」
突き飛ばされて難を逃れたディナがすぐさまテヴォに駆け寄った。酷い
「族長ォッ!?」
遠巻きに見ているしかなかった
が、
「……………」
上位魔族の
「……まさか、人間をかばうとは。相当毒されているようですね」
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