自然と共に生きる者達(4/8)
「――あたしがラドカルミアに行く前のことだ」
状況が分からないユウ達に向けてディナが
「
「俺達
話を引き
「じゃあ、さっきの人は……」
「エディモと、その妻のアッファナだ。殺されたのはその息子のアシャルカ」
「……保護区の外に出たのか」
レイのその
「――そうだ。人間はこいつらを見つければ
限界がきつつある、と以前ディナはユウ達に言った。その限界の
彼らの
しかし人間は彼らが外へ出ることを
行き場のない感情に肩を
「すまねぇ……あたしが最初にアシャルカを見つけられてれば……」
「何言ってんだ。てめぇ一人でこの森を
そう言って
一同が家の中に入ると不思議な香りが
「さて、と。まぁ、まずは茶でも飲め」
と、もっとも奥まった位置に座る族長が
特に
「まだ名乗っていなかったな。俺はこの集落をまとめる族長のテヴォ。あんたらは?」
テヴォと名乗った
「それで、あんたらがここに来たわけを聞こうか」
「あー、ちょいまち。その前に
話を
「ディナちゃんやぁ、最初、テヴォさんに会った時、親父言うてたな?それに、その腕にある
それはレイとセラも気になっていた。人間と魔族という
「なんでぃ、まだ言ってなかったのか。ディナは俺の娘だよ」
「もちろん血は
すぐさまディナは
「あたしは……まだ物心つく前にこの森に
自身の腕に巻かれた
「理由は分からねぇ。ただ、あたしの母親は生まれて間もないあたしを抱いてこの森の中で倒れていたらしい。傷だらけだったそうだ。何者かに
レイに
「太らせて
「んだと!あたしが、娘になってやったんだ!族長の娘っていや
よくもまぁ、それほど楽しそうに
「ともかく、その内
「
「待て、教皇がここに来るのか」
現教皇のセムジ二世はもうかなりの
「
「まさか、神秘の秘薬の出所がここだったとは……」
それはとても有名な話だ。多くの医者が
思わぬ真実を知りレイは
「話を戻すがな、こいつは人間だ。外へ出ても何も
「――って言うもんだからよ。十歳の時にあたしは外に出る決心をした。この
そこまでの話を聞き終えたユウは、
「
「それはお前も
ディナは
「親父、このユウはな。ここの世界の生まれじゃない。別の世界から召喚されてきた勇者なんだよ。ラドカルミア王国の勇者召喚という
テヴォの
「妙な
言葉通り、そのことに関してテヴォはさして関心はなさそうだ。もとより人間と魔族の
「で、その勇者がいったい俺達に何の用だ?」
身を乗り出してユウが口を開く。
「うちと一緒に、この森の外に行かへんか?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます