自然と共に生きる者達(2/8)
森に入る直前には、教皇の支持により保護区を警備している聖堂騎士の警備小屋があった。馬車で行けるのはここまで、後は
「ここからはあたしが
森というものは恐ろしい。不規則に並ぶ樹木は人間の方向感覚を簡単に失わせ、
落ち葉の
道なき道をディナは迷いなく進んで行く。彼女には進むべき方向が分かっているようだった。さながら、住み
どれほど歩いただろうか。道中
「どしたん?」
ユウの
そのよほど身体を
「……見られてるな」
レイの
「
ディナはそういうと、
「よぉ!帰ったぜ!客人がいるが、悪いやつじゃねぇってのはあたしが
ディナが声を張り上げてしばし、視線の主たちが姿を現した。その姿を見た瞬間、レイは条件反射で武器を抜きかけたが、なんとかそれを押しとどめる。セラも同様、呪文を
その
レイの視線が素早く動き、状況を
「ディナぁ!
その口の形状では少々
「最近は
そう言ってディナは何の
「あっ!コラケツ
「ったく、相変わらず
「うるせぇな!余計なお世話だよ!」
そう言ってガハハと二人して笑う。
「それで、そいつらは?教団の関係者にゃあ見えねぇが」
「しかも、そこのガキは、もうだいぶ
「はぁー、えらいよう
感心しっぱなしのその少女のことをどう説明したものかとディナは少し
「――教皇以外に魔族と仲良くしたがる変わり者、かな。あとの二人は
ディナの言葉に
そして一体がまたガハハと声を上げて笑う。
「面白いガキだな!俺らを前にして恐れも
心の変化による
「来いよ!集落に案内するぜ。なんのためにここに来たのかは知らんが、ディナが連れてきたんだ。悪い話じゃないんだろう。まずは族長に会ってくれ」
「お、ほな、よろしゅう頼むわ!」
ディナはよほど彼らに信用されているらしい。そしてユウは
魔族に連れられてもうしばし森の中を歩くと、不意に視界が開けた。
「――
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