第三章
自然と共に生きる者達(1/8)
「なぁにぃ!?失敗しただと!?」
勇者一行が向かっている教皇領。そこに存在する
「そ、それで、失敗した暗殺者はどうなった!?」
勢いのあまり
「はい、その後
二人が
結果としてのその
オドムントの報告を聞いたアムディールはホッとしたように胸を
「もし
アムディールは確かに勇者の暗殺を依頼した。だが、そのタイミングまでは指定していなかった。おそらく通常ならば王族の住居などという危険な場所に
「勇者暗殺などもうお止めになっては。リスクを負ってまで
オドムントが
しかし、アムディールはテーブルに置かれた
「……どうにも気にかかる」
「は?」
「“勇者特区”のことを話した時、教皇の様子が妙だった。あれほど
教皇、セムジ二世は他の信徒からあまり評判のよくないアムディールを高く評価している
ふと、オドムントは思い出す。
「ああ、教皇で思い出しましたが、ラドカルミア
「なぁ!?なぜそれを最初に言わんッ!」
「聞かれませんでしたので……」
アムディールは行き場のない感情を持て
彼が今回手配した暗殺者は個人ではなく組織に所属する職業的暗殺者だ。そういった組織での暗殺が個人で行われることはほぼない。実行するのが一人であったとしても、事前の情報収集や仕事を終えた後の脱出経路の確保などいわば
例え悪い報告だったとしても、それを正確に、包み隠さず報告するかどうかで
「ぬうぅぅッ!
もっとも、
「
「女ぁ?教皇の
不正を
しかし、まだ少女の身の上でありながら
分かっているのは、教皇自らがどこからか連れてきてローティス教運営の
「しかし……
太った
「それで、その後その
「現在、勇者を連れ立ってこの教皇領へと向かっているとのことです。現在も
まだ一般には
「ここへ……?教皇自ら勇者に会うつもりか?いや、教皇は
思考が回る。その教皇の見立て通り、このアムディールという男は間違いなく頭の回る男だ。問題はそれが
「いかがいたしましょう」
オドムントの問いにうむと
「正確な目的地が分かるまでは監視を続行させろ。暗殺が失敗したのだから、それぐらいはやってもらわねばな」
「かしこまりました」
一礼してオドムントが退室する。その背中を見やりつつ、アムディールは、
「何かある……教皇め、何が目的だ?何を隠している?
それを当の教皇が聞けば、強制された
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