紅髪の異端審問官(7/7)
「あんたにだったらこのまま抱かれてもいい」
「お前そんなでも
「別に処女じゃなきゃ神に
ローティス教が男女の自然な
「……朝っぱらから何話とんねん。レイ君のスケベ」
横から投げかけれた、まだそういった
「俺か?俺が悪いのか?」
「やって思いっきり抱きしめとるし……」
言われてはたと思い
残念そうに、ということもなくレイから離れたディナはふと思いつき、
「よかったよ。激しくて。またやろうぜ」
「一回だけと言っただろう……」
「……で、終わったみたいやけど、セッちゃん起きた?」
恐る恐るユウが隣に視線を向けると寝起きの魔法師はいまだ
「……それなりに」
そう言って立ち上がって出発の準備を始めた。
「……え、ちょ、えええええっ!?」
突然張り上げられた大声に一同が振り返ると、何やら足元を見ながらわなわなと振るえるユウの姿があった。
「どうした?」
「さ、さ、さくらもちが……!さくらもちに……!!」
「さくらもちがどうかしたの?」
目が覚めて
「さくらもちに穴空いてもうたッ!?」
ユウの
ぷるぷる――ぷるぷる――
しかもその穴、何やらもぞもぞと
「ど、ど、どうしよ!?昨日うちがお尻に
昨日の段階で、さくらもちには重大な任務が与えられていた。それはこの旅の間、馬車の振動から勇者のお尻を守るという重大な任務である。
思い起こせばここ数日、ユウは馬車に乗りっぱなしだった。ユウでなくともそろそろ
「……いよいよ寿命かしらね」
セラが恐ろしいことを言うのでユウがサァッと青ざめた。
「そ、そんな……」
半分冗談だったのだが、思った以上にユウが絶望を顔面に浮かべているので少しセラは反省した。実際のところスライムの寿命などセラには分かりようもない。ただそれを生物という
「アカン!さくらもち死んだらアカン!ずっと一緒って約束したやんか……!」
いつそんな約束したのか護衛の二人には分かり
するとそれに反応したのか、穴の先、
ぷひぃー
「さくらもちが壊れた……」
ますます絶望に打ちひしがれる勇者に追い打ちをかけるように、穴はもぞもぞと動く。何やら最適な形状を探しているように思えるような
アー……
「鳴いた!?」
それは確かに音だった。
「なんていうか……キモいな」
「穴なくなってもうた……」
「ちょっとディナちゃん!ディナちゃんがキモいなんて言うから、さくらもちなんかしようとしてたのにやめてもうたやん!」
「ええ……元に戻って欲しいんじゃなかったのかよ……」
絶望から一転、ぷんぷんと
「……何か、そう、魔力の
「ごはん
不安げにユウがセラに問う。
「別にいいんじゃない?さすがに食べ過ぎで死ぬってことはないだろうし……太りはするかもしれないけど」
「むぅぅ……ちょっと量減らすか……」
ぷるぷるとさくらもちが震える。イヤイヤと言ってるように見えるのは気のせいだろうか。
「どうでもいいが、
ひとまずさくらもちが元に戻ったのでユウは一安心、とりあえず今日はさくらもちを尻に
そこから先の
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