紅髪の異端審問官(2/7)
ウオオオオオオオオオオオオオオオ――!!
遠く離れていてもビリビリと
恐怖。
「ひ……引けええェッ!!」
ならば、欲を出さずに逃げるのが最良の
人間の兵士達が尻尾を巻いて逃亡すると、不意に何もない空間がぐにゃりと
人間がいなくなったことで戦場に
戦場に
人型だが、人間の成人男性よりも一回り大きい。そしてその骨格的な大きさ以上に目を引く、身体の各所の盛り上がった筋肉。その
振るう相手を失った
やってきたその
「――ラチラサ殿、いかがいたす」
「追う必要はない。持ち場に戻れ」
「
見かけだけならば自分達より
ラチラサと呼ばれた
思えば、今回の戦闘のきっかけは
(人間に
それにしても最近は
そしてその戦力低下の結果がこれだ。人間にこれほどまで攻め込まれて、指揮官たるラチラサまでもが戦線に出てくるはめになった。
(エディマ様に
主君の名を一瞬思い浮かべ、すぐに
どうにか状況を変える必要がある。が、
それ以外で前線を押し上げるもっとも簡単は方法は、やはり戦力の
魔族の戦力というものは基本的に階級最上位の
(そもそも私一人で
そしてその
(考えろ、この状況を打開する方法……)
どうやって人間ども殺すか。どうやって人間を、人間……。
(……人間領にも魔族はいる)
ふと思い
争いを好まず、自分達の生活を
(確か
もとより魔族領より逃げた
(私が直接行くしかないか……)
そして魔王の
――運命の糸が少しずつ寄り合わさっていく。
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