深窓の才妃(4/8)
「ずっと前からお話したかったんだけど、最近は
「は、はい」
少々
「そう
「いやぁ、なんというか、ははは……」
セルフィリアはそう言うが、ユウとて
「すぐに話を聞きたいところだけど、もうお昼ね。食事を用意させましょう。わざわざ上がってきてもらったところ悪いけど、一階の食堂で食べてくるといいわ。リンシア、私達は部屋でいただきましょう」
「お母様、私、ユウと一緒がいいわ」
一時も友達と離れたくないといった様子の娘は母が
「駄目よ。勇者はともかく、それじゃあ
リンシアは不満げではあったが、それに
おそらくユウを
再び
「……あれがリンちゃんママかぁ……思てた以上にすごい人出てきおったで……」
と、ユウが
「ユウが
どうやらセラもレイと同じことを思っていたらしい、そうユウに声をかけると、勇者はハハハと苦笑い。
「とてもお優しそうな
レイの
「優しい人や思うで。でもやからこそっていうか……いっちゃん敵に回したらアカンタイプの人や」
その後、一階の食堂で一流の料理人が作る味と健康に気を使った食事に
とりわけセルフィリアが関心を示したのはユウの元いた世界についてだった。
一つ質問を投げかけた後は、ユウの話をセルフィリアはあれこれ口を
どれほどの問いがなされたか、ユウ達の前に置かれた紅茶のカップがすっかり空になって冷めた頃。緊張も解け、ユウから初めてセルフィリアに質問が投げかけられた。
「あの……セルフィリアさんはすごい魔法師って聞いたんやけど……その、なんでっていうか、なんというか……この世界では王族の人は魔法が使えるもんなんですか?」
「いいえ。魔法を
「私は
「ですが、
ユウの
「……ご
セラの言う通り、〈
「うちが
「ええ」
「やったら……」
ユウが意を決したように
「うちの勇者の力がなんなのか、わかりませんか?」
〈世界を救う者〉を召喚する勇者召喚という魔法。その運命に作用する
ユウはこの世界に来てから自分の身に起きたことを
さくらもちを
どこか優しい、そして世界全体に広がっていったあの
〈
「その波、というのは“
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