第9話 誠の心境

遮光器土偶にそっくりの人間、関所、思念の記録に生体認証・・・

倭の国・・・


よりどりみどり・・かな? 

混乱要因が。


タイム・リープなのだろうか・・

縄文時代とは思えない点が多すぎる・・

いや・・・

もしかしたら、現代人が縄文時代の認識を間違っているのかもしれない。

世界にはオプトパーツが有るくらいだ・・。

縄文時代が現代文明よりすすんでいても不思議ではない。


ある説に・・

武器として棍棒で殴り合った文明が、やがて銅の武器を手に入れる。

それが鉄となり、火薬を手に入れ文明が花開く。

そして大砲、原子爆弾、水爆と高度な文明と大量殺戮を経て・・・

やがて文明は滅んで、棍棒で殴りあうことになる、と。


縄文人からみたら現代は、棍棒で殴りあう時代に戻ったということか・・


もし、タイムリープでなかったとしたら・・

異次元世界?

だとしたら、ラノベで見るチートの能力が発現しないのはなぜだ・・。

それに暗黙のルール、この縄文の知識を突然得ているはずだ。

あるいは、羞恥プレイから大人になったわけでもない。

・・・ラノベの読み過ぎだろうか・・


この世界に迷い込んだきっかけは分かる。

ニャン吉を追って、古墳から出たのがきっかけだ。

古墳と言っても再現した古墳だ。

とてもここに来る仕掛けがあるわけがない・・。


だとすると要因は、猫のニャン吉か?

まさかね・・


ただ、穂乃花の気丈さに感謝している。

穂乃花は表面上は日常と変わらないように見せている。

内心は不安で叫びたいだろうに・・


穂乃花がパニックにならない理由なのだが・・

もしかしたら護衛というかSPが側にいるからかもしれない。

そう・・ニャン吉だ。

このニャン吉、どうも俺を恋敵だと認識しているようだ。

ことある毎に恋路を邪魔してくる。

それを感じ、ライバルとして認識せざるをえないのだが・・


いや、ニャン吉のことはおいておこう・・

それよりも当面の問題だ。

帰る方法を直ぐにでも探りたいのだが・・

安易に此処の人に聞くことは危険かもしれない。


別世界から来たなど話しても信用されるとは思えない。

頭がおかしいとか、あるいは思わぬ濡れ衣をきされるかもしれない・・

例えばスパイ(?)であることをごまかして、頭がおかしく見せているとか。


とりあえず此処の文化とか人を見て此処を知ることが先決だろう。

現状を把握すれば、此処の人達との良い接し方が分かるだろう。

そうしたら相談する人に出会えるかもしれない。

あるいは解決策のヒントが得られるかもしれない。


その機会を得るまでの資金をどうするのかが心配だった。

幸い腕時計を売ったことで、お金の心配はなくなった。

買ったばかりの腕時計を売り払うのは辛かったけど・・


穂乃花と、宿泊場所が決まり落ち着いたら先のことを話し合おう・・

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