第3話 ガチャってどういうもの?

 さて、これまでの整理でスマホゲーユーザーが多い理由はわかったと思う。ここからは本題のガチャのお話に入っていきたいと思う。

 おもちゃ屋さんや、スーパーといった場所で一回100円程度のカプセルトイのくじ的なものを見たことはあるだろうか?お金を入れて回すとガチャガチャと音がして商品が出てくるあれである。縁日やお祭りでよくある、紐を選んで引くあれと同じでソシャゲのガチャはこうした仕組みに近い(ただし厳密には違う)。大雑把にいうと一回当たりの抽選を受ける権利を買って、抽選を引くシステムなのである。

 システム的に近いとは言ったが、しかしこれらのリアル商品とソシャゲガチャとで大きく違う点がある。商品がデジタルデータなのか物質的な商品なのかの違い以上に商品が減るか減らないかという点である。

例えば、カプセルトイの場合一回中身を補充したらその数は有限であり一回の抽選によって一個の商品が減っていく。つまり、母集団が減っていく以上一つ一つの商品を引く確率は上がっていくのである。しかし、ソシャゲガチャの場合商品は減らない。(いわゆるBOXタイプのガチャは別として)つまり目当ての商品入手の確実性や入手確率の変動がないのである。

 ちなみに最近のガチャの場合、商品ごとの確率表記がされていることが多い。これは日本オンラインゲーム協会のガイドラインによる推奨、そして世界的にメジャーなアプリのプラットフォームであるAppstoreやGoogle Playでの確率表示の義務化が原因である。しかし、法律による規制ではないしそこらへんのプラットフォームを介さないとしたら確率表示は企業の自主性に委ねることになる。これはこれで一つの問題ではあるし、現に海外ではガチャを法律によって規制するケースも目立つが日本では法律での規制にまでは至っていない。

 では海外での規制はどうして起こるのか?海外と日本ではゲームに対する感覚が違うというのが大きく、特にPay to Win といった商業的内容は嫌われるのである。ゲームはゲームのプレイ内容によって商売をするべきであり、そこにかけた時間やプレイ内容による精神的メリットこそ商品という考え方だ。これに対してソシャゲはうまい人が勝つのではなくお金をかけたほうが強かったり楽しめたりということになり、その主軸となるガチャ商法のギャンブル性が高すぎるのである。さらにいうならギャンブル性が高いということは偶然性あるいは経済的コストが高いということになってくる。そこには消費者の感覚を狂わせる目に見えない何かが潜んでいるのである。

 そして、この確率に対する感覚こそ筆者の考えたいことなのである。

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ガチャ依存症とでもいうべき病気 オーク一号 @orcthefirst

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