第3話 PM28:ピーエム・ツー・エイト


 アナウンスによって指示された通路を歩き部屋の前にやってくるとサイレンが鳴り厳重に閉じられていた巨大な門が何千年ぶりかに軋んだ音をたてながら動き出し門が完全に開き切るとそこには射撃の訓練をするための射撃場と武器や弾薬が保管されているのかまたもや厳重に保管された黒い箱があり部屋の中を見て回っていると部屋にアナウンスが響いた。



「コレヨリ…マキナウスノ最終プロトコルヲ始メル。

マズ…武器ヲ配布スル…№01ヲ開キ武器ヲ手ニセヨ。」

「その箱に手をピッてするアレをすればいいんだな。

それじゃ、ピッと…へぇ~最近の流行武器はすげぇな!!

あと、たまに俺のことをマキナウスって呼ぶの止めてくれないか??俺には久嘉っていう名前が…」

機械に対して自分の持つ名を言おうとしたとき、すでに自分の体は数千年前に滅んでおり今では新たな生を受けて降り立ったのだと考えを改め自分のことを次からマキナと短くするように伝わるか不安な表情を浮かべつつ告げると機械は名前の上書を確認したと隔離データベースにある名を編集しマキナと書き換えこれからは≪≪マキナ≫≫と呼ぶと人間よりも素直な対応に拍子抜けしながらも手に持つ銃の名前や性能を問うとその銃は今までに見たことも聞いたこともないモノであった。

銃の名は光電式機関銃:PM28ピーエム・ツー・エイトといいこの銃は電気を用いてするというシンプルなもので使用する銃弾はという驚きのものであったが現在弾を生産している人も工場もあるはずもなくこの場にある弾が全弾という真実も同時に突き付けられたが話は続き…



「ソノ弾丸不足を補イツツ身ノ回リノサポートヲ行ウドローンヲ…マキナニ与エル。

№02ノ箱ヲ開錠シ…ドローンヲ起動セヨ…」

「弾丸不足を補うのはありがたい。

それじゃさっそくそのドローンちゃんを起こしてみるとするか。」

武器の箱の隣にある№02と刻印された黒い箱に手を当て開錠すると中からカメラのついたドローンが起動しマキナの周りを飛び戦闘中ではないことを認識し指示を求むと言われたが何をさせればいいのかとアナウンスに問うとある程度の無理のないことならはできると言われ先ほどまで話していた弾丸の制作を命令するとドローンは床に転がった鉄材を内部の電気カッターで分解して取り込み…即席で完成させた鉄弾をマキナに投げた。



「この短期間のうちに周りにある材料を使って銃弾の代わりになる弾を生成できるわけか。

これなら火薬も薬莢がなくても問題なさそうだな。

あとはこの弾の威力だが…してもいいんだよな??」

「ソノタメノ射撃場…好キニ撃ッテ銃ノコツヲ掴ムトイイ…」

アナウンスの返事と同時に射撃場の照明がバンッと音を立てて灯ると射撃訓練用のダミー人形が現れマキナは通常の弾ではなく生成してもらったばかりの弾6発を銃に装填し狙いを定めて発砲すると火薬を使っていない分だけ静かに射撃ができるのにも関わらず鉄弾はダミー人形の頭を軽く吹き飛ばしさらに後ろにあった壁にまで届き、その射撃を確認した後で再びアナウンスが入り電力メモリを下げることによって好きな威力に調整が可能といわれ銃を見るとボディ部分のメーターには半分までメモリが来ておりまだ今以上の威力が撃てるとなり最大威力のメモリに変えて射撃するとダミー人形の足が少し残るかといった戦車クラスの威力であると確認し再び撃とうとトリガーを引くも全く言うことを聞かず壊れたのかと機械に問うとそれはバッテリー切れと簡単な回答にマキナは納得し銃のバッテリー残量メーターを凝視した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る