第26話 クソゲー?
弁当を食べ終えて直ぐに俺は家を出て、昨日待ち合わせをしていた場所の近くにあり、中学生の時にも来ていた、懐かしのゲームセンターblacktreeに来ている。
ご飯を食べた後、少しはゆっくりと、しようかとも考えたがやめた。
悠里の分のお昼ご飯も、買って帰った俺だったが、悠里に買って帰ったパンを渡してからが、なんとも居た堪られなかった。
事情を知らない悠里に、思わずとは言え怒鳴ってしまって、悪いと思いお昼ご飯を、買ってきたのに、あそこまで言わなくても、いいんじゃないかと、思わずにはいられない。
何で帰ってからパンを渡して早々に「おにい、考えるって言葉知ってる」だの「おにいは、チョコが入って無いと、パンじゃないと思ってる?」とか「プリンまでチョコとか軽く嫌がらせ?」と他にも色々言われなきゃいけないんだ。
確かに何も考えずに、チョコ尽くしになってたのは、悪いとは思うが、俺の弁当のおかずのハンバーグと唐揚げを、取るとかあんまりすぎるだろ。折角のミックス弁当が、ただのカツ弁当に早変わりしすぎだ。
落ち込んでると言うか、元気の無い悠里じゃなく、いつもの悠里を見れたのは安心したが、限度ってものがある。
せめてハンバーグまでで許して欲しかった。
「はあ……早くゲームするか」
俺はそう呟き、それからゲームセンターの中に入る。
中に入ると、ゲームセンター特有の音が聞こえ、そして珍しく人が多く感じる。珍しくとは言っても、来るのは久しぶりだから、ここ最近の様子は知らないが。
ここのゲームセンターは独特で、クソゲーが5割を誇り、2割が人気ゲームで、残りの3割がメダルゲーム、プリクラと謎解きお化け屋敷とクソゲーが多い変わったゲームセンターだ。
クソゲー代表の、パンチングマシンならぬ、チョッピングマシーンと、言うのがあったりして、ぶら下がっている瓦にチョップをする単純なゲームだ。
あったとしても、別におかしくは無いだろうが、問題は注意書きの方で、手を怪我する恐れがあるので、瓦にチョップしないで下さい。また、瓦を普段から割られるような、職業の方はしないで下さい、ゲームが他の方が、出来なくなる恐れがあります。と書かれていて、思わず誰が出来るんだよと、ツッコミたくなる様なそんなゲームだ。
あまりにもそんなクソゲーが多い事から、俺が来ていた頃は、こんなに人が来ているのを、見た事が無かったが、クソゲーマニアでも増えたんだろうか。そんな俺も意外とクソゲーは嫌いじゃなかったりする。
俺はそんな事を考えながら、山崎のやっていると、言っていた目的のゲームを探し見つけたが、やはり人気ゲームなのか人が並んでいた。
普通の人が、並んで居るだけなら良かったが、俺の苦手な怖そうな、体格のいいお兄さん達も、並んでいて凄く並びづらい。
何で日曜日のお昼すぎから、こんな怖そうな人が居るんだよ、もっと遅い時間に来てくれと、言いたくなるが、言えるわけもなく俺は別のゲームをしようと他のゲームをしようと移動する。
何をしようかと、色々と見てまわると、よくやっていた懐かしい、クイズゲームを見かけた。
有名なクイズゲームと違い、全3問を解いていくだけの、クソゲー常識クイズゲームの、クイズ! あなたとってもバカデスネー! と巫山戯た名前の常識クイズゲームだ。
前に1度だけ見た事があるが、金髪に染めたヤンキーみたいな人が、この台を椅子で叩こうとしてるのを、見た事があるぐらいに、短気な人はやらない方がいいゲーム。
常識ゲームとしては間違ってはいない、間違ってはいないが、ゲームとしてどうなんだと思うぐらいに不思議なゲームだ。
久しぶりに見たゲーム台に近づくと張り紙がされていた。
読んでみると、このクイズゲームの、クイズ大会があるらしいが、出る人がいるのかが謎だ。
優勝者には、豪華な物が貰えるらしいが、大体の人が1問も正解出来ないのではないかと思ってしまう。どんな問題が出るかは知らないけど。
そんな事を考えつつ俺は、そこから離れることにする。今は100円の無駄遣いってわかっているからやろうとは思わない。
寧ろするって人を教えて欲しい。
過去にやった事のある問題が悪意の塊すぎた。
貴方は料理をしていて食材を切っています。
右手には、包丁を持ち、左手は食材に手を乗せています。食材に乗せている手の形は?
1 熊の手
2 馬の手
3 猫の手
4 人の手
当然、俺は3を選択したが、見事にハズレ、一瞬意味が分からなく、呆然としたぐらいだ。
それからもムキになって何度かしたが、見事に全問不正解。来る度に何度かした時に、見覚えのある問題を解けたぐらいだ。そんなゲームをもうやる訳が無いし、クソゲー嫌いではないがこれは、酷すぎるだろ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます