第14話3度目の?
理衣亜と連絡先を交換してから2日がたった。
その間も勿論、理衣亜にメールは送れていないし送られてもこない。
その間にも理衣亜に何て送ろうか色々考えた本当に考え過ぎじゃないかってぐらい考えたけど……無理。
本当に何て送ればいいのか分からなかった。
結局俺は、理衣亜が俺の連絡先を知りたいんだよって言ったから理衣亜から、何かしら送られてくるだろうと思い、待ってみる事にしたが一通も送られてくる気配もない。
決して未練があるとかでは無いし寂しいわけでもない、ただ悠里以外とメールを出来ると思ってただ楽しみにしていただけ、本当にそれだけだ!
それよりもだ。未だに黒木と山崎と連絡先を交換出来ていないのが問題だ。
遊ぶのは明日の土曜日の筈なのに2人と全くと言っていいほど喋られていない。
理由は当然、理衣亜が来て相変わらず2人が逃げるから話せない。俺との約束はどこにいったんだと、思いたくなるほど理衣亜がやって来る。メールは全く来ないのに。
俺との約束の事を、理衣亜に聞いてみたが「昼休みに健人と連絡先を、交換した時に確認したら健人分かったって言ったよね? なら、もう来ても問題無いよね? お願い聞いてくれるんだよね?」と言われ、あの時の俺をぶん殴ってやりたくなったのは言うまでもないだろう。
そんな事もあり、今日まで聞けなかったが黒木と山崎の連絡先も知らない、話も出来ないでは明日どうやっても遊べないから今日の朝、理衣亜が来てから昼休みは、友達達と食べてくれと、お願いをした。
休み時間も友達達と話しててくれと、お願いしてみたけど何限目の後の休み時間? と言われた瞬間昼休みだけお願いをした。
当たり前だろ? 俺がお願いをする、当然理衣亜のお願いを聞くのも増えた、短い休み時間の為にそれは困るだろ? 俺が。犠牲は最小限に抑える。
そして、4限目の授業も恙無く終わり、昼休み俺は、また黒木と山崎のいる端っこに向かう。
「く、黒木、山崎少しだけ話しをしないか?」
昼食を一緒に食べようと誘っても、これまで一緒に2人と食べたことが無い俺は話だけをしないかと遠慮気味に言ってみる。
「う、うん。話すのは全然大丈夫それより増田君もご飯一緒に食べながら話そうよ」
「そ、そうですぞ! ご飯を一緒に食べますぞ。そして連絡先も交換をしたいですぞ!」
「え!? い、いいのか!?」
土曜日の事と連絡先交換の話をして、誰も来なさそうだなと思ったら俺からご飯を誘おうと思っていたが、まさか2人から誘われ思わず驚く。
「当たり前だよ、早く食べよ!」
「そうですぞ!」
「わ、分かった! 弁当をとってくる」
自分の席に弁当を取りに戻り、理衣亜の方を見てみると問題無く友達と食べている。
うん、今日こそ大丈夫だ、今日こそ一緒に食べられるはずだと自分に言い聞かせながら山崎と黒木のいる所に戻る。
「増田君その最近ごめんね」
「私もすみませんぞ」
2人のいる端っこに戻り席に座ったらいきなり謝られる。
まさか、一緒にご飯を食べようって言ったのは、社交辞令ってやつか!? 冗談なのか!?
「な、何が?」
何で謝るのか俺は、なんとか平静を装いつつ聞いてみることにした。
これで一緒にご飯を食べられないとかまさかの落とし穴すぎるからな!
「えっと、と、トイレにすぐ逃げたり?」
「お茶を買いに行って逃げたり本当に申し訳ありませんぞ」
「き、気にしてないから大丈夫だ! それより早くご飯食べないか!?」
そっちか。取り敢えず胸を撫で下ろし、それだけ返事をした。
あれは、しょうがないんだ俺達見たいな端っこにいる人間が逃げないわけがないんだから。
「う、うん。本当にごめんね? これからは絶対トイレとかお茶を買いに行かないから! それよりご飯より先に連絡先交換してもいい?」
「私も本当に申し訳ありませんぞ……私も絶対に行きませんぞ! そして私も是非連絡先お願いしますぞ」
「本当に気にしてないから大丈夫だ! 連絡先の交換の仕方がまだ分からないから教えてくれないか?」
そしてそれから山崎と黒木に連絡先の交換の仕方を教わりながら覚えつつ何事も無く交換出来た。
連絡先を交換するのがこんなに大変とか予想外過ぎだろ!? 約1週間ないと2人と連絡先の交換も出来ないとか誰が思うだろう。
「そう言えば、土曜日はどうするんだ?」
「あっ、それなんだけどね僕はゲームセンターに行きたくて、黒木君はカラオケに行きたいみたいなんだ、だからみんなが、それぞれ好きな所に一緒に行こうかなって」
「やはり友達はお互いの好きなところを知ってこそですぞ! なので増田殿の好きな所にも行きますぞ!」
今聞き捨てならないセリフが聞こえたのは気のせいか!? 聞き間違いか!? 今友達って言われたのか!?
「土曜日はそれで大丈夫。 俺も考えとく! それより友達なのか!?」
「え? えっと友達と思ってたんだけど……」
「違いましたぞ?」
「い、いや、そうだな。友達だよな!」
明日の俺は生きてるんだろうか? いや生きていてくれないと明日遊べなくなるから生きていて欲しいが連絡先を交換出来たり友達が出来たりといい事ありすぎだろ!
「そ、そうですぞ! 楽し……わ、わわ私少しご飯が足りないようなので購買に行きたいですぞ!」
「ぼ、ぼぼ僕は最近、た、たた食べ過ぎ見たいなんだ! お腹がこんなになっちゃって。ちょっと、うう運動してきてもいいかな!?」
「え、いや、明日の話しはどう……」
俺が言葉を言うより早く2人が弁当を持ちながら教室を出て行った。山崎! お腹がやばいから運動じゃなかったのか!? 何で弁当まで持っていくんだ。トイレでもお茶でも無いけど!
少しの間そんな事を考えていたら後ろから声をかけられた。
「明日は親睦会何だけど、君が来ないから早川さんも来ないみたいなんだ。何で来ないのかな?」
勿論、相手は今井君とその後ろには今井君の取り巻きの女子2人。俺が来ないから理衣亜が来ないみたいなんだってどういう事だよ! 奇跡の瞬間が台無しだ!
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