追いかける
僕は、あなたを追いかける。
どこまでも。
あなたの眼差しが、僕を捉えて離さないから。
命を削りながら燃え上がるあなたの瞳は、一秒後にその命が尽きても構わないとはっきりと告げている。
命を楽しむよりも、燃やし尽くすことの方が大切なんだ、と訴える。
そんな目で、あなたが僕を見つめるから。
だから、僕はあなたの背が遠ざかるのを、ただ見送ることなどできないんだ。
あなたは、僕の指の決して届かない場所にいる。
僕が、こんなにも焦がれていると知りながら。
美しく微笑む横顔を見せて、あなたの背は僕の腕からさらりとすり抜ける。
その滑らかな肩に触れたいと、これほどに焦がれるのに。
あなたはそれを決して許さない。
——この指が、永遠にあなたに届かないことを、僕は知っている。
だから。
僕は、永遠にあなたを追いかけるよ。
あなたを、捕まえさえて。
「無理だよ」と、笑うでしょう?
あなたは、そのまま笑っていて。
必ず、この指であなたの白い肩を捉えるから。
だから。
約束してください。
僕が、あなたの肩に触れた時には——
あなたは、その美しい微笑みで僕を受け入れると。
あなたが決して信じない「永遠」を。
僕が、必ずあなたに見せてあげる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます