輝くもの

輝くものに、手を伸ばす。


切ないけれど——とても素敵なこと。



だって、すぐに手に入ってしまったら、つまらない。

簡単には指が届かないから。

高いところで輝くから、欲しいのだ。



その輝きを、恍惚と見つめ。

それに向かって、階段を一つ一つ積む。


なんて素敵なことだろう。



たとえ、その階段が輝きに届かなくても。

全力で階段を築き、全力で登ることそのものが、既に幸せ。




輝くものを、いつも見上げて。

その輝きを、この手に掴もうとすること。


それは、とても素敵なこと。



幾つになっても、高く輝くものを、見失わずにいたい。

心を溶かすその輝きに、いつも手を伸ばしていたい。




輝くものが、頭上にある限り——

私は、その光に照らされて歩く。





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