第2歩「挑戦」
僕は、母に告げた後父にも、同じことをいった。父からの答えは、「がんばれ」の一言だった。そんな短い言葉だが、俺の中には強く響いた。
あれから、2日の時がたった、引きこもりから脱出と言っても、部屋から出て家族との時間を作る程度、それだけでもかなりの進歩だと思うが、やはり、いずれ学校には、行かなければならない。どうしたものか・・・
「ねぇ恭介?」
「何?姉ちゃん」
「少し早いかもしれないけど、学校・・一緒に行かない?」
おい姉ちゃん
何で心が
読めるのか・・・
恭介。心の俳句
あ・・パクリだ。すいません・・【by作者】
「俺も、ちょうど考えてたんだが・・」
「え・あ・そうなんだーへー(棒)」
ごめん恭介。
わたし、『人の心が読める』の。
なんていえない・・気づいてないみたいだし、いっか。
「ん?」
「いや、なんでもないなんでもない。えへへ・・・」
俺は、何か隠していることだけは、わかった。だが肝心のところがわからない。なにをそんなに隠しているのか・・さては・・いや・そんなわけ無いか。
そう、このとき俺は、気づいていた姉ちゃんが、人の心を読めると・・だが、俺は、隠した、わからないと誤魔化した。
「でも・・どうしよう。」
「何が?」
「だって、あんた・・半年間も引きこもってるんだよ?」
「あ、勉強?大丈夫だよ、意外と器用だから。」
「違うよ!・・友達とか、あと・・・恋愛とか?・・・」
そういえば、俺が引きこもりになった原因って、好きだったアイツにフラれたからだった最近色々あって忘れてた……
「だ、大丈夫だよ、俺だってさ、こうやってしっかり前向いてるから!一番わかってんのは姉ちゃんだろ?」
「そうだね。」
そうだ、恭介は前を向いてるだから私も前向かなくちゃ。恭介は、勇気を出した。だけど失敗した。それを見て諦めるなんて……そんなの卑怯だ。
そう思ってから行動するのは早かった。
その次の日、私は前から気になっていた人を呼んだ。
「ごめん急に呼び出して……」
「いいよ?っで何?話って。」
そう、その顔!私は、あなたのその顔が好きなの!
「あのね、冷静に聞いてほしいんだけど…」
「だからなんだよ」
そう言いながら笑った。
その顔も好き。
「前から好きだったよ!」
ついに言ってしまった。
『恭介。』
「は?」
そのまま時が止まったかに思ったは、俺だけか?
「ダメかな恭介?」
「ダメっていや冗談だんだろ?あ、あれか!姉弟愛って奴か!それなら心配すんな、俺も…」
「違うの!」
そう言って俺の言葉をさえぎった。
「違うのよ、私は、私達は、姉弟だけど、だけど、恭介の事が好きなのよ。1人の女として……」
「じ、じゃあ試しにさ、お父さんに内緒で1週間、付き合ってみる?」
「いいの!?」
「試しにだからね!」
こうしてなんとなく姉弟で、カップルに?
次回に続く!
新しい世界それは、懐かしいところ 狩野千裕 @kanoutihiro
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます