第4話 レイジとフェリシア

「ちょっと!レイジ!起きて!今何時か分かってるの?」

「う~…もう少し寝かせて。母さん」

「何寝ぼけてるの!私はフェリシア!それよりも早く起きてもうすぐ昼なのよ⁉」

「ふぇりしあ?」

俺の頭は一気に覚醒した。

「えっ!?!?」

なんでフェリシアが俺の部屋に?

「もう!やっと起きたの?お昼に集合って言ったのはレイジでしょう?

もう11時なのよ?準備しなさい⁉」

俺はその言葉でハッとし、急いで起き上がって身だしなみを整えてフェリシアが作ってくれた朝ごはん(?)を食べた。

「もうOKでしょ?早くギルドへ行くわよ!」

「ありがとう。ごはんとすごくおいしかった!」

「流石にお礼は言えるのね、もし何も言わなかったら怒ってやろうと思っていたのに。」

どうやらご飯の感想を言ったのは正解だったらしい。もう17歳なので無意味に女の子の好感度を下げる真似はしたくないからな…。そうして急いでギルドへ着くと、もう待ちきれないという顔でジークが待っていた。

「遅い!何やってんだよお前ら。集合時間間違えたかと思っただろ。」

「レイジが全然おきなかったのよ、仕方ないでしょ」

「これ、誘ったの誰だっけ?」

「うっ、ごめんなさい。」

「まぁ、責める気はないし誰も被害出てないからいいけど気をつけろよ。」

「うん。」

「じゃあギルドの中に入ろっか!」

「そうだね。」

ギルド内部はとても賑やかだった。新しく登録する人や、換金に来ている人など種族も年齢も関係なく様々な人がいた。

「AWの面接はどこでやっているのかしら。」

「そこの張り紙を見た感じひとつ上の講義室101でやっているらしいよ。」

「じゃあ、さっそくいっけみようぜ!」

「まぁ、あとから行っても何か変わるわけではないでしょうし、先に行って損はしないわよね。」

それもそうだな。

「よし!じゃあさっそくいこっか!」


2階の講義室101の扉には、

〜AW面接会場!welcome our clan〜

と書いてあった。

「じゃあ入りましょう。」

コンコン!緊張する〜…

「失礼します!」

「は〜い、どうぞ〜!

あ〜!レイジくんだ!よく来たねー!ダンジョン入ってみた?どうだった?」

「こんにちは、ヘーゼリッタさん。ダンジョンはあんまり大変という感想は持たなかったですね。まぁ、上の方しか言った無いんで当然かもですけど」

「そっかそっか!そちらのお二人レイジくんのお友達?」

「申し遅れました、フェリシアと言います。主に弓で後方支援を、近接は双短剣を使っています。」

「ジークっす!大剣を使ってます!よろしくお願いします!」

フェリシアなんかキャラ違う気が…気にしたら負けか。

「フェリシアちゃんとジークくんね!よろしく〜!フェリシアちゃんすごく可愛いねぇ〜!!このクラン今まで女の子私しかいなかったからすっごく嬉しい!ジークくんはスゴくおっきくて元気だね!」

「ヘーゼリッタ、それよりもクラン加入にあたっての注意やルールの説明をしろ。」

「わっ!ブラスト!いたの?気づかなかった!」

「申し遅れた。クランリーダーのブラストだ。これからよろしく頼む。」

「「「よろしくお願いします!」」」

「じゃあ、さっそく説明するよ!」

ヘーゼリッタさんの説明を要約すると、クランに入る上で当然犯罪は禁止、そしてクランの寮に無理がなければ入居すること、給金は月に1回、半年に1回ボーナスあり、怪我した際はプールしてある金で払ってくれるとの事。高待遇かどうかは分からないけど悪くない条件だと思う。

「今までのことでなにか質問、要望はある?」

「とくにないです。」

「じゃあ最後に!AWクランに加入を、決めてる人は用紙に記入事項をかいてね。まだ決めてない人はいる?」

おれはジークとフェリシアの方を見る。二人とも大丈夫そうだ。

「大丈夫です!」

そうして3人とも書き終わり、無事にクランに加入できた。

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