No.3 悪役王女と家庭教師


「姫様……天才です!天才ですよ貴方は!!素晴らしい!!まだ5歳だと言うのに……!!」

手をギュッと握られ、ブンブンと激しく振り回されている。これでも私王女様だよね??

「な、なんでこんな事に……」




遡る事数分前〜







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「フィファナテ、お前の家庭教師さんだよ。

ほら、挨拶を。」

「あっ、はい。お父様。フィファナテ・ディア・センテュリオです。まだまだ未熟者ですが、ご指導よろしくお願い致します。」

「ディアカルマ・ロードクロサイトです。今日より姫様の家庭教師をさせて頂く事になりました。宜しくお願いしますね。姫様。」

……ディアカルマ・ロードクロサイト……。

ゲームではお助けキャラで、超イケメンだから、隠し攻略対象キャラって噂されてたな……。

まぁ私はその噂を確かめる前に死んじゃったから分かんないけど……。

まぁ少し口が悪いところもあるので、嫌いな人もいた位だ。

にしても間近で見ると……

憎たらしい程イケメンだな。これでも30行ってんだな……

「どうしましたか??姫様。」

「へっ?いや、なんでもございませんわ!さ、どうぞ入って下さいませ」


「―さて、まずはどれだけ出来るか知りたいので、簡単な問題が入ったテストと、大人もあまり解けないと言われている難しい問題が入ったテストを受けてもらいましょうか。」

「はい!どれだけできるかドキドキですわ!ところで、難しい問題の平均点はどれくらいなのでしょうか?」

「ふふ、そうですか。難しい問題は、姫様位の歳では、まぁ20点以下が平均ですね。まぁ解けないかもしれませんが、頑張って下さい!では、簡単な問題から――。」







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「姫様!天才です貴方は!まだ5歳だと言うのに……!これは陛下にも報告をしなければ……」

とまぁ……あれからざっくり説明すると、簡単な問題、100点

難しい(?)問題、100点だった。

ぶっちゃけ言うと難しい問題は多分中学一年生でもとける問題だったのだが、あれは本当に大人も解けないのだろうか……。

「あの。ディアカルマ先生。このこと、誰にも言わないで欲しいのです。」

「どうしてですか??これほど天才ならば、皆から讃えられる事間違いなしですよ!?」

「それが嫌なのです……。目立つのは、苦手なもので……。」

「へぇ。なかなか珍しいお方ですね。姫様は。

でも……いや。わかりました。姫様が言うなら……。」

「ありがとうございます。ディアカルマ先生。」

「……にしても、なんでこんな難しい問題が解けたのですか?」

「えーっと……勘、ですかね……?」

流石に苦しいか……。なんて思いちらりとディアカルマ先生の方を向くと

「逆に素晴らしいです……勘がこんなにあたるなんて……」

あ、この人馬鹿なのかもしれない。

まぁ取り敢えず無事に騙せて良かった……。




……家庭教師さんは以外と馬鹿だった。

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