06.木野ミナト×大井悠 知らなかった④


 二人で炬燵に入りながら、まずは、メインのお鍋からいきましょうか。

 人参とえのきを豚肉で巻いて、ポン酢から。


「うん、美味しくできたかな」


 お鍋の出来に満足しつつ、


「悠ちゃん、どう?」

「はい、とっても美味しいです」


 美味しそうに食べてくれている悠ちゃんの表情に、ほっこりする。


 人参もしっかり火が通っているし、よかったよかった。


 じゃあ、今度は胡麻だれでいただきましょう。

 白菜としめじをお肉で巻いて、胡麻だれにダーイブ!


「こっちもおいしー!」

「ポン酢のあっさりもいいですけど、こっちも美味しいです……!」


 なんだか、キラキラした顔で食べてる悠ちゃんが、子供みたいでカワイイ。


「ふふっ」

「……? どうかしましたか?」

「美味しそうに食べてくれて、嬉しいなぁ、って」

「…………ぁぅ」


 こんなに美味しそうに食べてくれたら、頑張って作った甲斐もあるし、嬉しいなぁ、って思うよね。

 一人で食べるのも美味しいけど、自分が作った料理をこうやって美味しそうに食べてくれると、幸せだなぁ、って感じられる。


「ありがとね、悠ちゃん」

「……? はい……?」


 不思議そうな顔をしている悠ちゃんを眺めつつ、楽しい晩御飯の時間を過ごしたのでした。



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