パパはへいたいさん

OKAYAMA

第1話

ぼくのパパは へいたいさんです


らいしゅうから がいこくに せんそうをしにいきます


しばらくあえなくなるけれど

ママは とってもめいよのある すごいことだと いっています


クラスのともだちに パパがせんそうにいくことを つたえました。

とってもめいよのある すごいことだと つたえました


すると ともだちは かわいそうだ といいました

ぼくは しばらくあえなくなるのは すこしさびしいけれど めいよなことだから だいじょうぶだといいました。

しかし ともだちは くびをふりながら いいました

ちがうんだ せんそうにいったら しんじゃうかもしれないんだ てっぽうでうたれるかもしれないんだ


それはたいへんだ


つぎのひ ぼくは てっぽうをつくっているこうじょうにいきました

パパがせんそうでしんじゃうから てっぽうをつくるのを やめてください

こうじょうのひとは いいました

われわれはてっぽうをつくっているだけで できたてっぽうをどうやってつかうかは きめられないんだ

せんそうにてっぽうをつかうことは せいふのさんぼうほんぶっていうところできめているんだよ


わかりました おしえてくれて ありがとう


つぎのひ ぼくは さんぼうほんぶにいきました

パパがせんそうでしんじゃうから てっぽうをつかってせんそうをするのは やめてください


さんぼうほんぶのひとは いいました

たしかにここで せんそうのさくせんについてきめているけれど せんそうをすることじたいは だいとうりょうがきめたことなんだ さんぼうほんぶでは せんそうをやめたりはできないよ


わかりました おしえてくれて ありがとう


つぎのひ ぼくは だいとうりょうにあいにいきました

パパがせんそうでしんじゃうから せんそうをやめてください


だいとうりょうはいいました

たしかにわたしのめいれいで せんそうはおこなわれているけれど それはこくみんがきめたことなんだ わたしひとりのいしで かってにやめるわけにはいかないんだ


わかりました おしえてくれて ありがとう


つぎのひ ぼくは いえのまえをとおるおじさんに こえをかけました

パパがせんそうでしんじゃうから せんそうをやめてください

おじさんはいいました

たしかにわたしは いまのだいとうりょうに とうひょうしたけれど わたしがとうひょうしなくても かれがだいとうりょうになっていたよ わたしにせんそうをとめることはできないんだ


わかりました おしえてくれて ありがとう


つぎのひ パパは がいこくにしゅっぱつしました


ママをよろしくね といって

ふりむかずに いきました

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