第51話 繋がり

「ゴメン山岡、俺、用事出来たんだ

彼女達を連れて帰ってほしい。

食事も済ませて、頼む。」


バタバタと慶一道は料亭を出る為

会計に行くと、陽和と陽菜がいた。


「・・・・・・ん?」

陽菜は、飛び込んで来た

人物にツンケンドンな態度の陽和を

交互にみる。


「あ、あの﹏陽和?lllΘ皿Θlll」

急に気の弱そうになったイケメンに

陽菜は驚いていた。


「行こう陽菜‼」


「う、うん、え、いいの?

おねーちゃん、。」


💢


「エッ、だって彼?が」


《《あ‼その人、彼女居ないらし い

よ‼》》


「陽和﹏ぃ💦💦 」


「なんですか陽和、陽和煩い

黙って別れろ‼ウザイ

彼女居ないんでしょっ‼」


パタパタと足音がして振り向くと

真面目感丸出しの50歳位の

紺の質の良さそうな上下のスーツを

着た男性が

彼を追いかけて来た。


「慶一道様、社長も合流されますのでお待ち下さい。

お見合いの、途中抜けはなさらない

ようにとの事です。」


そのセリフに陽和は💢💢

「ぁ、ああ、お見合いでしたか〜

ついに・・・お待ちかねのぉ?


遂に結婚かぁー

語学が出来て、優秀で四カ国語

ペラペ〜ラな嫁様候補。

本日はお日柄もよく大変

結構な事で、

おーめでとーござーまーす。」


陽和はニッコリ愛らしく笑い、

歯を剥き出しにして威嚇し

キッと睨み付け、

料亭の玄関に出た。


慌てて追いすがる慶一道を

陽菜は可哀想に思い、陽和に、

「何か、哀れっぽくない?」

と恐る恐 る聞いて見た。


💢

✧ω✧´ギロ‼ヒェッ…

姉の龍の如く睨みの聞いた凄目

〃逆らわんどこう〃、と陽菜は思った。


「陽和、ゴメン、陽和の事は彼女

じゃない、」


💢 💥

彼女じゃないと言うのは、

婚約者と言う意味なんだよ。

秘書の山岡が知っている。

山岡には話してあるんだよ。」


山岡さんは???目がおよいでいる。

『((;꒪ꈊ꒪;)))聞いて居ません・・・が?』


「あ、違うよ息子の方だ。

山岡は、俺が陽和を探し回ってた時

から知っている。

彼が何もかも証明してくれる。」

身振り手振りでオロオロしながら陽和に、説明するが、なんのことやら

💥💢💥怒りMAXの日和には聞こえない。

陽和の行く前に、立ち塞がりバタバタバタバタする慶一道はまるでツルが羽を広げ求愛するかのように

「愛してるのは陽和だけ‼

知らずにお見合いにきた‼

呼び出されだけ、

陽和好き好き、好き好き好き」


小さな子供達が真似して

慶一道の周りをバタバタしていた。

「好き好き好き‼」そう言いながら

バタバタ、バタバタ


「おう、やっとるな。ハハハハ」

雅楽代の祖父母があらわれた。


「瞳さんから聞いたぞ慶一道。

お前には好きな娘さんがおるそうじ

ゃない か‼何故言わなかった?



聞いて直ぐお前達をおいかけたん

だ、早く話がききたくてな。」

慶一道は、オロオロしながら言った。


「あ‼ まだ、言える段階では無かったんで す。プロポーズもしていない

し、彼女の親にも会っていませ

ん。いや、会ってたけど、なんと

説明したら良いんでしょう!」


「聞いた話では、大仏さんのむすめ

さんと か、本当か?」


祖父の慶充郎が、慶一道に確認する ように、 聞いてくる。


慶一道の後ろで歯を剥き出しにして

威嚇していた陽和だったが、

母親の名前が出て来ては

そうもしていられなかった。


「初めまして、大仏陽和ともうしま

す。 それと妹の陽菜です。」


「おー、お前さんが慶一道の?」

「はい。」

「そうかそうか‼

見合いしなくても良かったじゃない

か、なあ婆さん。」


「ええ、恋子ちゃんにそっくり

随分会ってないわー。

あいたいわぁー慶一道連れて来なさ

い。」


「お父さん。彼女は辞職しましたよ

無理言わないでください。」


後ろから数人の部下を連れ現れた

父親の慶志郎が違和感のある声で言った。


秘書の山岡から、

ご令嬢方をほっぽり出して

いなくなったと、

連絡を受けた慶志郎が

駆けつけて来ていた。


「え、辞めたのか?辞めさせたの

か?」

祖父の慶充郎は慶志郎に詰め寄った。

「恋子ちゃんが辞める訳が無い。

彼女程会社に尽くし、オーキッドを

思う人はおらんぞ!」


「お父さん、慶一道の為、彼女は相応 しくありません。

彼女が会社を思う人物だと言う事は

私も知っております。

その為、後腐れないように彼女に、

自主 退 職 してもらいました。」


陽和は聞いていて驚いた。

あんなに身を削って働き続けた

オーキッドをやめさせられた?

毎日残業、残業、寝る間も押しんで

働いていたのに・・・・・・


「あ・・・あんまり

《《《あんまりだ💢あんなに、

会社に尽くしてくれた人に

対して酷すぎるよ‼。》》》」


陽和が叫ぶより早く慶一道が

怒鳴っていた。

「彼女はオーキッドを、大きくした本 人だ、 俺は彼女に従っただけなんだ よ。

嫌な顔ひとつせず率先して

動くし舵をきれ る、

肝っ玉が太くてしっかりした人だ‼

勝手な事するなよ‼

俺は連れ戻すからな‼」


「慶一道。」//ポッ//


いっにもまして、男らしい。

慶一道は陽和の肩を抱きしめた。


「父さん、俺は陽和を妻にします。

反対されても気持ちは変わりません。」


「え、プロポーズ前に

自分の親に報告 が 先?」

陽和はボソッと、つぶやいた。


「慶志郎、恋子ちゃんはね、私が強盗 に襲われた時、お金を取り返してく れた子なのよ。」


「え、母さんを助けてくれた高校生?

大仏さんが?」


「そうよ。あのお金がなかったら雅楽 代財閥 の株は 当時、暴落してたは

ずよ。

それから オーキッド化粧品を立ち

上げた時 彼女が面接で来た時は驚い たのよ。

こんな巡り合わせもあるんだなっ

て、 思ったわよ。

彼女は雅楽代の救いの神なのよ、

直 ぐ連れ戻しなさい。」



「え、あ、はい。わかりました。

それを聞いたら反対も出来ませ

ん。」


息子慶志郎は汗を拭きながら

恋子に電話した。

そして恋子に対する 行いを謝った。

こんな所は素直に慶一道は

父親慶志郎に似たんだと思う。


しかし(=_=)どさくさに紛れて

ごまかされないぞ、

何よ、私がいながら、

内緒で見合いしたん?


有耶無耶にするなよ。

それはそれ、これはこれ。

目を2ミリ位開けてジローっと

慶一道をみる。


彼もだいたい把握していたみたいで

馬が笑ったような顔で陽和を見る。


ツーンとしてみるが

さっきまでの怒りは、なりを潜めていた。

しょんぼり作戦で母性本能擽る作戦に出たのか、慶一道はうるうるした

目をしている。

チッ今日はこのまま騙されてやるが

今度こそ次は無い‼️





武蔵野病院の駐車場にジオンの

姿を見っけ足が止まる。

彼女も陽和に気づいて、近づいて

くる。


ピンクの淡いワンピースをきた

彼女は何時もの勢いはない。


「お久しぶり、陽和」

彼女はカールした髪をポニーテール

ふうに緩く括りとてもかわいらしい。


「お久しぶり、ジオン。」


「ずっと貴方の傷、気になっていた

の、ゴメンなさい。」


「今更、何?どうしたの?

慶一道に会いに来たなら会社

じゃないの?」


ウフフ「違うわ

純粋に謝りに来たのよ。

あの日、貴方に負けたから

慶一道から手をひいたのよ。」


「え‼≧∇≦キャハハキャハハ

まさか‼貴方を庇って抱き締めて

たじゃない!

なーに言ってんだか‼」


「ヤッパリ気づいてないの?

慶一道は貴方を守ったのよ。」


「ん?・・・ん?」

陽和は意味わからずキョトン

そんな陽和を見てジオンは説明した。


「私が怪我したら、貴方に幾らの

請求が行くと思う?

だから慶一道は私を抱きしめて

私が怪我するのを阻止したのよ。

それだけじゃないわ

私が怪我したと知ったファンが

貴方に何するか分からない。

慶一道は全部考えていたのよ

だから私、負けたと、思ったの

あー、慶一道は貴方を愛しているん

だ なーと、悲しかったわ‼」


「えーえー。」

「慶一道は直ぐ契約を破棄した

でしょう、それなのに

あなたにはくっっいていた

じゃない。

何よりの証拠だわ。」


「え、あ、そう・・・なの?かな?」


「じゃ、仲良くしなさいよ。

結婚式にはよんでよね。

勿論、陽和の友人として・・・ね。」


ジオンはそれだけ、話すと

「ん?・・・ン?アレ、」

見たことあるスキンヘッド

絹のド派手なブラウス?


「ひよ〜りぃ、又お店

いらっしゃい〜」

そう言うとベンツは発進した。


( ꒪◊꒪)ギョェェエエェェェエエ店長さん?

まさか、ジオンの元カレって・・・


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る