第38話 蒼太と穂花


痩せた蒼太を心配して、

穂花は食べやすいお弁当を作り

外科病棟迄出向いた。


ナースの皆さんの白い目の制裁を

浴びながら・・・

あはははは せきにんとれよ。

のリズムに

(せきにんとれよ。でググるとでる

よ。)

乗せて武蔵野蒼太の所迄いく。


「蒼太、弁当」


「え、あ、穂花、弁当って?、

あ、ありがとう。」


南高梅のおにぎりと、卵焼き、

肉巻きに焼き魚に煮物。



ライン交換していたから蒼太から

穂花にラインをおくる。

(蒼太)

ありがと、久しぶりに飯が食えたよ。


(穂花)

元気出しなよ。


(蒼太)

おう。


その夕方穂花は病院内にあるカフェに

陽和を誘った。


アツアツのカルボナーラが運ばれてきた。

陽和はナス入りトマト多めの

ナポ〜リタン‼


「どーしたんだァ、穂花の奢りなんて珍しー。」


「えへへー分かる?

じっは、魂胆がある‼」


「えー、なになに?お金なら穂花の方 が持ってるじゃん。」


「ちがーう。金じゃない‼」

「じゃあ・・・何?」


クルクルと巻いて口に入れる

ナポリタンはヤッパリ大好き。


作る人が違うと、味が全然違ってる。

ハフハフと熱い鉄板に唇を寄せ

スルスルとたべる。


「ウマーい」


「私も1口」

穂花のフォークが伸びてくる


「美味い。」


陽和の口元にクルクル巻かれた

カルボナーラが、パクツ


陽和も穂花ののフォークにかぶりつく。

「美味い。」


「で‼」

「ん?」

「なんか頼み事あんでしょっ、何?」

「おおお、そー‼だった‼」


「慶一道さんの事だけど誤解があった みたい だし、どっから聞いたのか

分かんないけど、

陽和の誕生日23日って思ったみたいで、友達のセレモニーに陽和が嘘ついて慶一道さんを出さないように

したんだって、誤解したみたい。」


 ̄m ̄プププッ!ほのか﹏w

「私誕生日21日って本人に言ってある の、私の言うことより、人の話を本 気にする?

普通ないよ。


騙したってプフ

私に確めればいいじゃない。

あっちが私を騙してたんだよ。


騙してホテル迄呼び出して、ジオン と熱烈なキス見せられたの、

もう、どーでもいいの、スッカリ忘れた わ。」


「そうだよね、・・・辛かったよね。」


「なーに、大丈夫よ。私の中じゃ

もう、昔の話になってるんだから‼」


・・・・・・・・


「そっか。」




「それに彼、ジオンの事ずーっと好き だった んだって、ラブコールしても ダメだから 直談判にジオンの事務所 迄乗り込んだらし いよ。

そんなに好きな人と結ばれたんだか

ら 誰も気にしなくていいんじゃな

い。


あ、そうだ‼


薔薇もらったけど今、待合室に

飾ってあるよ。

ジオンの彼氏からお情けでプレゼント貰う のは気が引けるもんよ。

穂花なら受け取れる?」



「 W﹏要らないかも」

キャハハキャハハ キャハハキャハハ


蒼太にラインを送る。


「陽和の気持ちはスッカリ、慶一道さんか ら 離れています。もう、諦めて。」


静かにラインを見る蒼太は、

ガックリと項垂れていた。

相変わらず慶一道が陽和に、

送るLINEには既読がつかない。





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