第33話 誤解

「もしもし、鷹斗お前の嫁さんに聞い てくれないか?

23日陽和の家で何があるかって」


慶一道は陽和と話していたと言う佳代に真相を確かめたく鷹斗に電話した。


「おい、俺今、再構築中なんだよ。

やっと、部屋の掃除に来てくれてる

んだ‼

波風立てるなよ。

おまえらからの電話って知ったら

また機嫌悪くなんだよ。

責任取れねーだろ‼」


ブチッ!



「あ━━━━━分かるワ。」

と陽和の不機嫌さを思い出しながらも、せこせことラインする慶一道。


「とにかく23日何があるか教えろ

探り入れろ!」


佳代は洗濯、掃除、買い物と大忙し、鷹斗は、佳代に尽くしに尽くし反省をして、頑張っていた。


佳代のためバックを買い、

コートを買い、

遊んだ彼女達より高い物を買った。

然し佳代は、喜ばない

品物じゃなくて、愛情だと気づいた。


毎日、病院の仕事終わりの佳代の

出待ちをし、朝早くから佳代を病院に送り、当直には差し入れを持って現れる。

そんな鷹斗を佳代は


「離婚してやる﹏ ゚皿゚キ─︎─︎ッ!!」


となっていたが何となく

時間とゆうものは不思議なもので、


〃今回だけ許す次はない‼〃


だけど別居は解消しない。

離婚届、養育費

(子供が出来た場合、月20万)

財産分与の念書は書いてもらっている。


ここまでして、やっと再構築。

甘いかも知れないが、

矢張り惚れた弱み?なのかなぁ。



「さてと、夕食つくるから何食べ

る?」

「肌寒いから〃すき焼き〃」

鷹斗は、速攻で答える。


「おー、美味そ、それにしょう。」


今日何食べると聞いてくる人が

いる事がこんなに幸せとは

思わなかった。


だから、今の幸せを逃がしたくない。


しかしだ、友情も大事、

何か言いたげな鷹斗のオドオドした

態度にジロリと睨み佳代は、

聞いて来る。


「何?」


「いや、佳代って陽和ちゃんと仲いい の?」


「うん。あ‼- そう言えば今度陽和んち でパーティあるよ。 」


佳代がポツンと呟いた。


「え?パーティ?何の?

クリスマスパー ティか?」


鷹斗は、聞きたい事を

佳代の方から言って来たので、

ラッキーと思いテンションがあがる。


「違うヨ陽和と、陽菜ちゃんの誕生日よ。」


;ア、ハハハハ…

「そっか、そか誕生日パーテ

ィね ‼ へえ〜」



「さってと‼ 今日は泊まるから飲む

か?‼」


佳代は機嫌よくキッチンでエプロン付けた。

〃あーー佳代が一番だ

この風景がいちばん安心する。

だから、遊んでたんだよな!


小〇けいこ似の佳代は厳しいが

俺は大好きだよ。

しかし友情も大事、せこせこと、

佳代の隙を見ながらラインする。

やはり悪友は青春時代を一緒に

駆け抜けた、唯一無二な、仲間。


「23日、誕生日パーティ」

鷹斗は、ラインしたら直ぐに消す。

何故かそんな癖が出来てしまった。



誕生日‼




「 ͡° ͜っ ͡° フツ、ほらな、あの子はわざとお前を困らせてんだょ。


もう、付き合い

やめたがいいんじゃないか?

会社の利益にも関係するしな‼」


ラインを覗き見した蒼太は

ホレ見た事かという顔をする。


俺がこんなにも必死に陽和の誕生日を思っているのに俺の21日を潰して、本当の誕生日23日は家族と友人と呑気にパーティ?


ヤキモチ?で21日のジオンと参加する友樹のホテルの大事な

オープンセレモニーをぶち壊すのか?


友樹は俺の大事な友人なのに・・・

そんな嘘の為に

必死になった自分が笑える。


遊びの帝王と迄言われた俺があ

んな年下娘の為に・・・


しかも嘘だとは・•・

ハァーハッハッハッハハッハッハッハ!!


こんなにクタクタなのに陽和は

何考えているんだよ。

チクショォォォォォォォォォ


陽和はアイツは困った俺を笑って

たんだな。さぞや、

面白かっただろうよ。


慶一道の歪んだ愛情は壊れて

行った・・・





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