第29話 友情をとるか、彼女をとるか?
《《おい、お前、なに考えてる?
友達裏切るのか?お前が来るのと
来な いのは全然評判が変わって来
るんだ ぞ‼》》》
「すまん。」
副社長の電話を大仏恋子は聞いてい
た、いや聞こえてしまった。
「どうしたんです。
大きな怒鳴り声聞こえますけど。」
「あ、あ、部長・・・
すまん。」
「トラブルなら大きくなる前に
抑えないと、で、何なんです。」
慶一道は事の次第を恋子に話した。
「私が説得しましょう。
合わせてください‼」
「いや、まだ付き合おうって俺が言
ってる だけでまだ了解もらったわ
けではない し、恥ずかしいが未
だ、お試し期間なん だよ。
気が強いっていうか、パンチある
って言うか・・・
機嫌損ねたくないんだ!
《じゃもういい‼付き合ってないー》
って言われたら終わりだ。」
「めんどくさい子ね。
親の顔が見て見たい‼
きっとキッチリ育てられたんです
ね。」
「うん、かも、でも可愛くて
思いやりがあっていい子なんだ
よ。」
「その子と、何処まで」
「え、何処までって・・・?」
「その・・・・・・大人の関係?とか・・・」
「ええっナイナイ、ないよ」
「そうですか、話を聞いていると
真面目なお嬢さんみたいですね。
まあ・・・少し安心しました。」
一方病院では
「あら、蒼太先生、どうしたんで
す。」
「大仏さんは?」
「今武蔵野先生と、患者さんの所ですけど」
「そう、じゃあ昼休み食堂で待つか
らって言っといてね」
「は・・・い?⤴︎ ⤴︎⤴︎
い」
昼休み、武蔵野先生と帰ってきて、休憩時間、財布を持ち、コンビニへと行こうとしたとき、看護師の
平山さんから
「武蔵野息子先生が食堂で待つって
なんかあった?」
ニャニャニャニャニャ ̄∀ ̄ニヤニヤ
誤解してるなーと思ったから
「武蔵野先生に頼まれて息子先生に
用があったの、御家族の事か
な?平山さんが期待しているような事は、ぜ━━━━━ったいありませんから‼。」
ここでキッパリ誤解をといて
置かないと、平山さんは悪い人では
無いけどお喋りさんなので
噂が尾鰭をつけて
病院内を回らない様に阻止する。
「なーんだつまんない。」
そう言って彼女は診察室を出て行った。
口からでまかせなんだけど
大体察しはついてる、
同窓会の話だろう。
まけないぞー。
社員食堂の隅の方で
牛丼を食べている蒼太発見、
蒼太も気づいて右手を上げた。
並べてある社食から
オムライスを注文する。
熱々の卵で巻いたホカホカの
オムライスが出てきた。
蒼太の待つテーブル迄行くと、
「先生、何か御用ですか?」
蒼太はニコリと微笑むと
陽和に座るようにいった。
「御用とは、なんでしょう。」
「まあまあ・・・慌てないで
食事したら?」
「日和はオムライスを食べ始めた。」
その仕草をみながら、
なる程、慶一道がベッタリなのも
分かる気がした。
もってリとした唇、頬はぷっくら、
丸い目にナチュラルな化粧。
俺らの遊び女の子には居ないタイプ
蒼太は暫く見とれてしまった。
「先生、お話って?」
見るとオムライスは半分なくなっていた。
「ああ、
慶一道の事何だけど
君と付き合う様になって、変わった
ね。
俺達とは、距離おくし、イベントに
も 顔出さない。
アイツが来るのと来ないのは
お金の動きが違うんだよ。
商売上がったりの奴もいるし、
少し目を瞑ってくれないかな?」
「浮気始めると分かっているのに
目を瞑れと言われますか?」
「は?浮気?! 遊びなんだから君が気に
しなくても ちゃんと君の所に帰る
んだし、心配要らないだろ?」
「い、や、で、す。」
キッパリ
「君知ってる。今度の春のモデル
リ、ジオン、に決まりそうなんだよ。
慶一道がず━━━━っとラブコール
してて
やっとOKがでたみたいなんだよ。」
「え、そうなんですか‼
よかった。」
「フフフ、それがさ、慶一道直々に
ジオンに依頼に行ったんだ、
向こうは乗り気じゃ無かったんだ、
然し慶一道が一晩泊まったら。
フフッ≖ᴗ≖
そしてOKが出た、意味わかんない?
慶一道は一週間帰ってこなかった
よ。」
蒼太はニヤニヤしながら陽和を
可哀想な目をして見た。
「ん・・・?」
食べていたオムライスが止まり
蒼太の顔をみる。
「12月彼女は来日する。
ホテルのオープンくらいにね。
慶一道は嫌でも彼女をエスコートし
て、ホテルオープンの花を飾る事が決まってるんだよ。
ホテルの評判も上がるし
オーキッドの宣伝効果も上がる
何億と言う金が動くんだ。
わからない?
君がいると、ぜーーんぶおじゃん
だ。
早い話、慶一道を振ってほしい。
社員も、家族がいるし、生活がある
ボーナスの昇給にもなるんだ
君の我儘がどれだけ迷惑か、考えて
み てよ。」
「・・・同窓会もあるんでしょ」
「 オープンは昼間
同窓会は夜、俺達の同窓会は
跡継ぎばかりの集まりなんだ
企業、政界、言わいるトップのね。
パーアニーホテルも一流ホテルとい
う ことだよ。
おれたちの部屋は
もう用意してあるんだよ!
ジオンと慶一道は前の夜から宿泊
するように予約が入ってるって、
言ってたよ。
勿論スウィート、同じ部屋
慶一道が予約入れたみたいだし
これでジオンメインのCMは、
確実だ。
ハハハハハ
勿論慶一道がもうひとつ部屋を取り
折角その気で、来たジオンを
断るとCMはドタキャンだろう
ね。
慶一道も君の隙を狙って、頑張って
るよ。けなげだねー。」
「・・・・・・・・・。」
「君には彼の妻は難しいんじやな
い?。
今のうちに諦めたら・・・
君のためだよ、泣く事になると思
う。
君には似合った真面目な男のほうが
幸せになれると思うけどな。」
陽和は項垂れて残ったオムライスを
スプーンですくっては置き、
すくっては置きをくりかえしていた。
「じゃ僕は行くから
仕事は仕事なんだからキチンと
割り切ってやってくださいよ。」
そう言いたい事をいい、武蔵野蒼太
は仕事に戻って行った。
陽和は帰り穂花に連絡して穂花の
マンション へと向かう。
バスで2つ先のバス停
穂花のマンションへついてエントランスを開けてもらいエレベーターに乗る、陽和はつい溜息をもらす。フウ
頭の中昼間の蒼太との会話が何度も甦る。
穂花の部屋の前でインターホンを押すと、
エプロン姿の穂花があらわれる。
最近の穂花は、
元に戻り元カレの事を
1年かけて吹っ切ったと、
見ていて分かる。
イケメン見ても舌打ちしなくなったし、ストローもカミカミしなくなった。
そして以前より食べる様になった。
元の食いしん坊に戻ってきた。
テーブルの上には、
炊き込みご飯、茶碗蒸し、
おつまみに、刺身や唐揚げ
穂花お手製の漬物がある。
お昼あまり食べてないから
お腹が空いていた事を思いだした。
エプロン姿の穂花は本当に
主婦向きだと思う。
「ふ﹏ん、アイツの言いそうなこと
ね。 いけ好かない奴だし。
でも、陽和が苦労するのは、するか
もね。
満更、嘘じゃないワ
今現に、悩んでるじゃな
い。」
「あーーホントだ‼」
ハハハハハハ
「別れるわー。」陽和が言うと
「完結はや〜い。」
武蔵野蒼太と慶一道の悪口で
盛り上がり穂花と笑いながら夕食をとった。
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