第18話 瑛介の、誤爆LINE

穂花が目が覚めたのはAM10:00


「フウーツ、久々にあんな飲んだー。」


瑛介が本当に頼んだらしく兄貴が

三次会のカラオケに迄やってきた。


ラクビー仲間の男の人も沢山いて、

同級生も沢山いて

めちゃくちゃ楽しかったから遂に

三次会迄付き合った。


流石に兄貴の顔を見たら

酔いもぶっ飛んだ。

しかし覚えているのがそこまでで、

リビングに敷いてある

布団のなかで目が覚めた、

1回も起きらずそのまま

朝まで爆睡していた。


兄貴の声に目が覚めた。


「穂花、穂花」



「さっき、瑛介くんが

ライ〇も携帯も

メール も 出ないって怒ってたぞ‼

二次会で寝てた事になってるから

電話しとけよ。」


あっちゃーやっちまったかー。

謝りの電話をしようとライ〇を

開いた時

穂花の目に飛び込んできたのは・・・


「今日嫁、実家なんだ。

二、三日帰ってこないからさ

お泊まりいいよ。


電話したけど出ないからさ

楽しんでるとおもう。


早く会いたいってか、スグこい。

風呂も沸かしてあるからゆっくり

たのしもうな。」



誰に送ったつもりなのか?

瑛介の誤爆ライ〇。

時間を見たら夕方5時・・・


既に昨日から

浮気相手の女は私達の

マンションにいるって事だよね。


穂花は魂が抜ける感触を

初めて体験した。



暫くぼーっとしてたのだろう、

気がつくとお兄ちゃんが体を揺らして、

「穂花、穂花」と叫んでいた。


穂花の手からスマホがポロリと

転げるように落ちた。


「どーした?何があった?。」


兄の問いかけに


「コレ。」


とスマホを差し出すと、みるみる

兄の顔色が変わった。


「お兄ちゃん、これ、浮気だよね。」


「直ぐ出るぞ、車を回してくるから

玄関で待つてろ‼」


高速を抜けいつの間にか

何時もの風景に迎えられる。


マンションの入口には陽和が

立つていた。


兄が心配して電話したんだろう。

近くのパーキングに車を止めた

お兄ちゃんが走ってくる。


なんか他人事のようにしか思えない。

フラフラと倒れそうになる。


陽和が小さい声だけど、

厳しい声で言った。


「今からが正念場だからね。

あんたの事なんだから、しっかり見 て決めなよ。

私達は、あんたを守りに来ただけで決めるのは、穂花なんだからね。」



その言葉に魂が帰ってきた。


「うん、わかってる。」


陽和はホッとした顔をみせて、

「うん。」とうなずく。


お兄ちゃんが足早に歩く、

陽和と穂花も後につづいた。


カチャリ、

自分のマンションに入るのに心臓が

バクバク

静かにリビングに入ると

ビールのカンがゴロゴロと転がって、瑛介が嫌がって食べない

コンビニ弁当の空がポイと2人分おいてある。ツマミの缶ずめや、焼鳥のくし、ぷーンと変な匂いがする。

コレが食い散らかすっていうんだろう。


寝室を開けると明らかに瑛介の足、

その横に女の細い足がみえる。


ベッドの横には女ものの

赤いハデハデな上下の下着が

ポイ投げしてある。


〃いいか、布団をハグぞ〃

兄貴が目配せしながら合図をおくる。


い〜ちぃーにぃーのぉ〜さんつゞゞ

━━━バアアツ━━━


うっ、うわあああ


「初めて見る男女の、 いとなみの後」


2人はそれでも起きない!

オールしたのか?したんだな‼

グッタリとした2人を見たらどんなに

激しい夜を送ったのかよく分かる。


スッポンポンポンの2人は抱き合って

死んだように寝ていた。


スマホをゲットしパソコンで

バックアップ、映像をコピーし

ラインに、スクショして送信。


パシャパシャパシャパシャ

証拠もそろい、スムーズに何もかも

終わった。


唖然としている穂花に


「シッカリしろ、穂花、

預金通帳、カード、身の周りのもの

準備して」


陽和がゴミ袋を渡してくる。

これに詰めてうちで片付けよう。

とりあえず指定ゴミ袋に洋服

金品を入れ運びだした。

2人はそれでもグースーピー。

ベッドの横には何個ものジューシィな用済みのアレがおちていた。


穂花はもう呆れていた。

つけたキムチを、大きめの鍋に移し

樽ごとぶちまけた。

心を込めて漬け込んだキムチを、


「もう食べさせないから、」


キムチだけじゃない梅樽も

梅を鍋に移し替え梅酢をぶりまく

梅の独特の匂いが漂ってくる。


それぞれ香りのミックス、

独特の匂いがたちこめる。


陽和は風呂場からバケツの水を

くんできて

ザブーン

女にぶっかけた。

〈〈〈〈キャーっなにー

なにー‼〉〉〉〉

その水しぶきと金切り声で瑛介が

ポワンと目をさました。


目を擦るうちにめがさめたらしく

━━━━ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙━━━━

事の次第を悟った瑛介は、


ち、ち、ちがう、ちがうちがーう。

2人ともスッポンポンな癖に

何を言うーー

と全員が思った。


「義兄さん、朝電話した時は実家

でしたよね、なんで? 」


瑛介はベッドから飛び出て土下座して


「すみません。ついつい遊びで

穂花ゴメン、ゴメン、もうしない、

こいつとは別れる。

別れるつもりだったんだよ。」


それを聞いた女はギョッとした顔をして、

「エッ‼な、なに言ってるのぉーさっきまで 〃 嫁と別れる、お前と結婚したい。〃って言ってたじゃない。」

キッと瑛介を睨みつけた。



「だっ黙れー

違うから違うんだ。」


瑛介は出来心だと主張する。


「瑛介、もう穂花とは離婚させる。

君のような遊び人に妹は任せられない。 見損なったぞ」


「待って、待つてください

本当に好きなのは穂花なんです

よ、」


穂花の兄、

隆一に抱きつき瑛介は許しをこう。

プルン、プルンと隆一の手に、

アレが当たる

「ウワツ、キモー」

パツと手をそらしたら今度は


バチンバチンバチンと当たってきた。


〈〈うわあああァ、気持ち悪ー大きくなるんかーお前!〉〉〉

〈〈〈何時まで裸なんだー〉〉〉

〈〈〈パンツはけよーー‼〉〉〉


隆一は余りの生々しさに鳥肌がゾワン

脱ぎ捨てられたパンツをツマミ、

投げ付けた。


プププ、陽和は笑いが止まらない。

瑛介はヨロメキながらパンツを履く。


「ちょっと‼あんた達訴えるからね

水かけたり裸見たりただじゃおかな

いか ら💥💢」


女もキレてキーキーとうるさい。


「ああ、どうぞ、人の家にはいり人の 家荒らして穂花のものだって知っててコイツと、不倫したんだろう!

お前達こそ覚悟しとけ‼」


「何よーうるさーい‼」

バン、ゴン、ガーン ガシャーン ガッン



不倫相手は手に取るもの全てを

投げ付けた!

ハンガーからティッシュ、まくら

思いっきり投げた。


目覚まし時計が隆一の顔面にあたり

鼻血が出た。写真縦や本も投げまくり瑛介が止めても、瑛介の頭を分厚い本で、殴って怪我をさせた。



瑛介の体を本でぶちまくる、

穂花が寝る前に数ページづつ楽しみに読んでいる恋愛ものだ。

手に負えないくらい暴れ回る。


陽和が警察を呼び、なおも、

暴れ叫び、警察もタジタジ

仕方なく、スッポンポンのまま

タオルに包まれて、御用になった。


隆一は病院へ行き3針縫う怪我をした。

瑛介も頭を本で殴られて4針縫った。

目も打たれたらしく青タンができている。


「知らなかった、アッチも激しかった もん ね、貴方が凶暴な女が好きなんて、私じゃ、つまんないって言ってるし 私じゃ無理よね。あんなに激しく凶暴にはなれないわ。

変態!」


瑛介はハッとして

「そ、そんな事ない、穂花が一番だっ なんでそんな事言うの?」


穂花はパソコンをたちあげ、瑛介のスマホに録画され、映った映像を流して見せた。

ケッを、バシバシ叩かれて興奮する

瑛介が映っていた。


「あんた最低。」


「行くぞ穂花、もう後は弁護士に頼む からもう関わるな‼然しあの女

««»»だった な‼w


浮気相手が綺麗な女ならまだしも、

あんなブサイク良く見つけたな、

何処に居たんだよ、ハハハハハ身体の相性か?

お前変態だな‼何人と寝たんだよ

過ぎるぞ!


今どきあんなブスいないぞ、

穂花が可哀想だ‼ ふざけるなよ!」


瑛介は

「ちが、穂花、穂花、穂花」

と叫び許しをこうたが、穂花の

ココロには響かなかった。


「さよなら、瑛介」


瑛介と何日もかけて

探し回ったマンションは、

キムチの香りと梅の香り、

陽和が放水した水と

浮気相手が暴れ回った跡等で

足の踏み場もなく、

悲惨な状況になっていた

もう業者を入れるレベル。


一人残った瑛介は、なんでこんなことに・・・

と項垂れて動けずにいた。


自業自得ちゃ自業自得だな。

隆一は、因果応報ざまーあ見ろ‼

そう言うと落ちていた梅のタネを

パコーン

イテーッイタッ >-<


と瑛介の頭に命中した。


「お前も種無しになる迄

スッパーイ人生をおくれヨ

バーカ!」









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