第9話 熟女達

入口近くのレンガ道を抜け

店の前に立ちドカーンと見据える

ウサギちゃんを見る、


「あれ?」


背中の方へと回るとドデカい花を

生ける、花瓶になっていた。


ホースがあり水の入れ替えが、

簡単に出来るように設定されている。


花瓶には、

ロサ、ガリカオフィキナーリス

と言う赤い丸い花びら、

ピンクの花びらの、

また女の子の好きそうな、

野ばら系の薔薇がダラ〜ンと幾つも、這うようにタレていた。


グリーンとピンクと赤の

コントラストは入店する前の

何人もの、客の目を楽しませた。


花の説明いり。


甘い香りがする、薔薇独特の香り。

綺麗で優雅で可愛らしい。

まるで俺が探している、彼女のようだ。


ドアベルを鳴らし盛りのついた

悪友の元へゆっくりと足を進める。


独特の優雅な雰囲気を醸し出す

カフェに立ち止まる。

ドキッ

一瞬目が眩み、一人の彼女を見て

動けない。

もう、もう、金縛りレベル。


あああああ‼━━━♡━━━!!!!

衝撃、衝撃すぎて、

ガクガクブルブルブル


店の可愛らしい制服、その制服以上に可愛らしい彼女!

キタァァ━あれは?マジでっ‼━ !!!!

ヨッシシシャァァァァ

綺麗なツヤツヤとした巻き髪を後ろ束ね、クルクル丸い目でニッコリ

俺もつられてニッコリ


み、見つけた⊙_⊙

彼女だ‼


テンションがあがる。www

凄い変態レベルのテンショ﹏ン。

自分の姿がドアに映り

鏡を見て来なかった事を後悔する。


手ぐしで慌ててボサボサの髪

を撫でつける。

足は勝手に金縛りがとけて、

進み出し、彼女に思い切って声を

かける。

「きみ・・・・・・・・・」


「ご無沙汰しています。」


〃ん?まさか、覚えてない風な返事?

〃とりあえず答えとけ〃てきな?

俺も良くやるから分かる。

俺を覚えて居ない女がいるなんて・・・

新しいショック‼〃


部長設定の合コンは清楚系、

部長曰く

「宜しいですか?節度をもって、

今の子の状況を観察し、どんな化粧

が好み か 、希望や、提案など、生の 声を 聞いてきて下さいね。」


しかし今日の・・・合コンは

ボン、キュッ、ボーーン

俺ら狙い?

皆の素性が、バレバレ

金クレクレクレの匂いがする。



しかし探し求めていた彼女に

会えた俺は猫のようになってしまった。

彼女が笑うと、マタタビを食らった

猫のように、スライム状態になる。


カフェに勤めてたのか〜ぁ、

以外に早く見つけた事に直大には

大感謝。

直大に仕返しの勢いが急低下。


ウルウル目で彼女を見つめ、

彼女もニッコリしてくれる。

「あーしやーわせ♡」


目の前にデンデンデンと座る熟れた

合コンメンバーの、おねーさん達。

確かに美人?かもしれない。

しっかーし‼俺様には・・・


右から、じゃがいも、キュウリ、

とまと、タマネッギ、

ニンジーン、レタス、

ぴーまん、セロリ、

ごぼー、椎茸にしか見えない。


俺の中で彼女等のオ顔に、

ボンボンボンボンボン

と野菜のPOPがはられていく。

ニヤニヤ、可笑しくなりププ

と吹いてしまった。



“悪友達よ、お前らベジタリアンか?

野菜食うつもりか?

野菜パーティ盛りあがれるのか?

野菜がつけまつ毛?

or口紅塗っている。“


ん?オーオーオー‼

コレいけるよ。

来年の新色ベジタリアンルージュ

オウッ、

頭の中で急に仕事のスイッチがはいった時、端っこに座って居たのに

直大がハイ席替えー‼と叫ぶ


なんちゅう事言いやがって、俺の隣りにキュウリとカボチャが、

デデデーンと座ったが無視。


愛しのカフェスタッフ彼女は、

又ニッコリとする、そんな彼女を見て

でれ〜っと〃`・﹃・´〃ヨダレが

垂れる。


カワュイーイ♡


カボチャもキュウリも俺に大接近

ベタベタ、ハッハッハ


犬のお座りかよ。

カワイーイのは、カフェの彼女で

おめーらじゃねーよ。

近寄るなオーラ出しまくるが伝わら無い!合コン彼女達に全く興味がわかない!発情しない。


「私、薫、仲良くしましょ、」

『エッ、キュウリよ、きみと?』

ウンウン

「あらぁ〜私も。」

『エッ‼ カボチャ 君とも?』

ウンウン


「ぅうう、ステキィ、ロレック〇?

車、何に乗ってるのぉ〜」

胸プルプルさせて聞いて来る。

つっけんどんに冷たく言い放つ‼

「無い‼会社の車」

と言っておく。


「年収、おいくらなのぉぉぉ」

上半身クネクネさせて聞いて来る。

「し、ら、ね。」

腕をガッシリ掴まれて動けない。

どぅみても玉の輿狙い、


「おれ、いいから、あっち狙いな

よ、アッチが金持ちだよ。」


たこチュウチュウ並に

膨らんだほっぺを

ぷりぷりさせながらカボチャが


「んーん‼いいじゃなーいん。!

貴方がいいのっ‼」


「俺はよくないのっ‼」

直ぐ言い返す。


キュウリとカボチャにそれとなく

アッチイケアピール。


「メインの子牛の赤ワイン蒸しでございま す。」


カフェ彼女が配膳する💦

““おい、おい、愛しの彼女の前で

執拗にベタベタするなよ、

両脇を固められた俺は

あからさまに拒否、拒否‼ ““


拒否る!

意中の彼女がニッコリしながら配膳をする。俺は、あからさまに、ちがーうアピール。しかしカフェ彼女は又ニッコリ。



彼女を見ながら身の潔白を

証明したいが為に

首をブンブン、ブブブブーンと振る。

意中のカフェの、彼女は又ニッコリ。



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