「香」
「あなた、いつもいい香りがします」
「おぉ、何だ家畜。香がわかるようになったか」
「わかりますよ、失礼ですね」
「これはな、毎日女給に香を焚きしめさせておるのよ」
「……着物にお香は珍しくないですけど、洋服にお香は珍しいですねぇ」
ほのほの笑っていれば、不意に彼女が私の服の匂いを嗅ぐ。
「貴様も香をつめているのではないのか?」
「私は柔軟剤の香りです」
「妾も使うてやっても良いぞ? 疾く献上せよ」
気に入ったらしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます