「地ビールの日」

 夜、縁側にて。


「じゃーん、地ビールのうたたね兎です!」

「じびぃる」

「ご当地で酒造された麦酒ですね」

「おぉ、酒か! 良いぞ良いぞ」


 酒と聞いた瞬間機嫌の良くなった彼女。ラベルに印刷された可愛らしい兎の絵を傾け、ジョッキに注いでいく。


「ほう、泡が出るのか」

「これ、野苺を使っているらしくてお酒自体も赤いですよね。あ、気をつけ」

「まぁ良いではないか。まずは一口」


 と口をつけた彼女は。


「苦甘ぁ!?」


 と噴き出した。

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